2010.05.12

口蹄疫により600万頭の家畜を殺処分――2001年のイギリスのケース

現在、日本では、家畜の疫病である口蹄疫( foot and mouse disease ) の被害拡大が懸念されていますが、畜産の母国であるイギリスでも、過去に何度か被害に遭っています。中でも、史上最悪のケースと言われた2001年の口蹄疫の被害がどのようなものかを見ていきたいと思います。

Foot and mouth epidemic officially over
http://www.guardian.co.uk/uk/2001/dec/29/footandmouth.Whitehall
With the milestone of three months since the last foot and mouth outbreak being reached tomorrow, the world's worst epidemic of the disease is about to be declared officially over.

この記事は、最後に口蹄疫にかかった家畜が発見されてから、三ヶ月を経て、ようやく終了宣言が出されることになった12月29日の前日に、英ガーディアン紙に掲載されたものです。

最初に口蹄疫にかかった豚がエセックス州で発見されたのが、2001年2月20日のこと。しかしすでにこの時点で、イギリスの他の地域やフランス、オランダで、羊などが口蹄疫にかかっており、感染爆発のような状態に陥っていた。

9677の農場で感染が確認され、400万頭の家畜が感染していたために殺処分された。うち8割が羊で、牛、豚、山羊も含まれていた。さらに200万頭は、口蹄疫を拡大させるおそれがあると言う理由で殺処分された。イギリスの家畜の8頭に1頭が殺処分された計算になる。最後に感染が確認されたのが9月30日であり、90日間の観察期間を経て、終了宣言が出された。

以上が、記事の内容です。ところで、殺処分された家畜の死体の処理はどうしたかというと、英国陸軍の部隊がかり出されて、すべて焼却されました。軍隊が出動したのは、「死体の処理に慣れているから」という理由でしたが、さすがに来る日も来る日も家畜の死体をかついで火の中に放り込む作業を繰り返したことから、軍人の中にも体調を崩す者が続出した、という話を聞いたことがあります。


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