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2010年6月

2010.06.30

ユーロ圏で銀行破綻への懸念が浮上

欧州中央銀行(ECB)が2009年に実施した金融機関救済のための資金供給の期限が7月1日で切れますが、ECBは支援の延長をしない方針を発表し、金融市場に動揺が走りました。

Markets unnerved by ECB loan fears
http://www.ft.com/cms/s/0/133f35e2-83b3-11df-b6d5-00144feabdc0.html
Bankers warned that the ECB’s decision not to renew one-year loans to financial institutions had stoked concern about the ability of some eurozone banks to access interbank borrowing markets for funding.

2009年に欧州中央銀行(ECB)が、ユーロ圏の金融機関を救済するために、4420億ユーロ(48兆円)もの巨額の資金供給を行いました。

その期限は7月1日に切れますが、ECBは、追加の資金供給を行わないことを宣言したために、借り換えできない金融機関が出てくるのではないかと、懸念されています。

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2010.06.29

プロダクト・プレイスメントにゴーサイン――イギリス

イギリスのOfcom(Office of Communications = 英国情報通信庁)は、映画やテレビ番組内で商品広告を行うプロダクト・プレイスメント(Product Placement)に関するガイドラインを決定しました。

Ofcom opens the door to product placement on UK television
http://www.telegraph.co.uk/finance/newsbysector/mediatechnologyandtelecoms/digital-media/7859113/Ofcom-opens-the-door-to-product-placement-on-UK-television.html
Product placement will be allowed in films, TV series, entertainment shows and sports programmes, but not in children's and news programmes, UK-produced current affairs, consumer affairs and religious programmes.

今回の決定でプロダクト・プレイスメントが認められるのは、映画、テレビのシリーズもの、エンターテイメント、スポーツなどで、反対に許可されないものは、子ども番組、ニュース番組、消費者番組、宗教番組などです。

また、プロダクト・プレイスメントしてはいけない商品としては、煙草、アルコール類、ギャンブル、脂肪の多い食品やドリンク類、砂糖や塩、薬品、赤ちゃん用のミルクなどです。また、武器などの、もともとテレビで宣伝・広告できないような商品も禁じています。

また、広告主が、お金を払って、自分たちに都合のいいようにストーリーを改変させることは禁じています。あくまでも、商品を小道具として使う、ということに限定されているようで、なかなか合理的なルールだと思います。

これはEUにおける広告に関する規制の変更にあわせて定められたガイドラインで、イギリスでは2010年末までに、導入されることになるそうです。

[参考]
TVのプロダクト・プレイスメント広告でジャンク・フードなどが制限へ
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/blog/2010/02/tv-b351.html

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2010.06.27

ギリシャが借金返済のために島の売却を検討

財政破綻の瀬戸際にあるギリシャが、国内に約6000の島を売却することを検討している、と英ガーディアン紙が報じています。

Greece starts putting island land up for sale to save economy
http://www.guardian.co.uk/world/2010/jun/24/greece-islands-sale-save-economy
Now Greece is making it easier for the rich and famous to fulfill their dreams by preparing to sell, or offering long-term leases on, some of its 6,000 sunkissed islands in a desperate attempt to repay its mountainous debts.

この記事の末尾に注記がついているのですが、最初に掲載された記事のタイトルは、"Greece puts its islands up for sale to save economy" (ギリシャが、財政再建のために島を売却)と断定調だったものを行き過ぎたタイトルだったとして、現行の"Greece starts putting island land up for sale to save economy" (ギリシャが、財政再建のために島の売却へ)とニュアンスを弱めています。

また、記事内では、ギリシャ政府が島を売却していることを検討している話と、民間の不動産会社が販売している島の話、さらに地元の不動産業者のコメントが組み合わされているのですが、ややミスリード的になっていたものを、より丁寧に説明を加えた、としています。だからまあ、島の売却は、まだまだ検討段階に過ぎないようです。

記事の内容は、ギリシャ国内にある約6000の島を売るか、長期のリースに出すことを検討しているようです。たとえば、観光地として有名なミコノス島の3分の1はギリシャ政府が保有しており、買い手には、観光用の施設を作ってくれることを期待している、とのこと。

ロードス島の買い手としては、中国やロシアの富豪の名が上がっているようです。チェルシーFCのオーナーであるアブラモビッチ氏の名前も記事の中に出てきますが、これはこの手の記事には必ず出てくる名前で、信憑性は「?」です。

では、ギリシャは110億ユーロ(1兆2000億円)の資金援助をEUとIMFから得ていますが、これを返済するには、島をいくつ売ればよいのでしょうか? 

民間の不動産会社のサイト( http://www.privateislandsonline.com/ )によると、1235エーカー(500万平方メートル)のナフシカ島(Nafsika)の価格が1500万ユーロ(16億円)ですが、ほとんどの島は200万ユーロ(2億2000万円)以下の価格で販売されているようです。

ただし、約6000の島のうち、人間が住んでいるのは227の島しかなくて、ほとんどはインフラの整備ができていな無人島で、これらの無人島を開発してくれる投資家を探しているそうです。

以上が、島の売却に関する部分の要約ですが、まあ、正直なところ、まだまだ、ギリシャ政府がムシのいい話を検討している段階に過ぎないということだと思います。

[参考]
財政破綻国ギリシャとハンガリーの比較
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/news/2010/06/post-bec4.html

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2010.06.10

ポルトガルのジャーナリストがホテルで強盗に――南アフリカ

治安の悪さが伝えられている南アフリカですが、ヨハネスブルグのホテルに滞在中のポルトガルからきたジャーナリスト3人が強盗に襲われたそうです。

World Cup journalists robbed at gunpoint
http://www.guardian.co.uk/media/greenslade/2010/jun/09/worldcup2010-southafrica
Three journalists covering the World Cup in South Africa have been robbed at gunpoint by two men who broke into their hotel 75 miles outside Johannesburg, close to where the Portuguese team are staying.

11日に開幕するサッカー、W杯を取材するために南アフリカにきていたジャーナリスト3人が、滞在中のホテルで銃を持った二人組に押し入られたとのこと。ホテルは、ヨハネスブルグから75マイル(120km)離れたところにあり、ポルトガル代表チームの宿泊先も、この近くだったそうです。

強盗の一人が、ポルトガル人ジャーナリストの頭に銃を突きつけているうちに、もう一人が、持ち物を物色し、金、パスポート、撮影用機材、衣類を奪って逃走したそうです。

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2010.06.08

仏ル・モンド紙が身売りへ

フランスのル・モンド( Le Monde )紙は2010年6月4日付けの紙面で、過半数の株式を売却することを明らかにした。1951年から続いてきた記者自身による自主管理体制が終焉を迎えることになる。

Le Monde journalists prepare to give up their power
http://www.guardian.co.uk/media/greenslade/2010/jun/01/newspapers-france
The group lost €25m (£21m) last year and it has debts of €125m. As Gilles Van Kote, chairman of Le Monde's journalists' society, says: "We need cash."

同紙は、2009年には2500万ユーロ(27億円)の赤字を計上し、債務は1億2500万ユーロ(137億円)に積み上がっており、「我々はキャッシュが必要だ」と記者会長が語っていた。

同紙の記者会による自主運営とは、経営者と編集長について、記者会が拒否権を持つ、というもので1951年から続いてきた伝統だったが、身売りされれば、この拒否権は失われるとみられている。同社には、すでに4つの買収提案がなされているという。

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2010.06.07

どうなる日立の鉄道事業?――英タイムズ紙より

6月4日付のFT紙で、日立が優先交渉権を獲得していた、イギリスにおける高速鉄道への切り替え事業がキャンセルされるのではないか? との報道がありました。英タイムズ紙が、今後の見通しを含めて、周辺取材を行っているので紹介します。

Hitachi shares hit by doubts over UK train deal
http://business.timesonline.co.uk/tol/business/industry_sectors/engineering/article7145278.ece
Shares in Hitachi plummeted earlier today amid fears that the possible cancellation of £7.5 billion worth of train orders by the British government could trigger similar capitulation by other countries.

・イギリス政府の公共事業の見直しは他の国へも波及するのではないか、と懸念されている。

・日立の株価は6.5%も下落した。日立は、キャメロン首相が週末に約束した「痛み」の国外の犠牲者になるのかもしれない。

・週末のG20において、ギリシャ破綻の懸念から、各国のムードは景気刺激策から財政引き締めへと転じた。

・日立は、ドイツやフランスのライバルと同様に、これまでアメリカ、南米、ヨーロッパで巨額の鉄道事業を追い求めてきたが、これらの国でも、突然、事業の見直しが始まる可能性が高まった。

・日立の優先交渉権は、Audit Commission の審査が終了するまではかわらない。しかし、日立の広報担当者は、「状況の変化に対応する」と価格の引き下げに応じてもいいことを臭わせている。

・イギリスと同じようなことは、他の国でも起こるだろう、と東京市場の関係者はみている。

・日立が2008年に獲得した1400両の高速鉄道への切り替え事業の審査結果は、間もなく発表される見通しだ。

・日立の関係者は、先月、筆者に、Audit Commission の審査にはうまく応じられた、と語っている。

・しかし、最近の経済情勢は日立にとって好ましいものではなく、プロジェクトすべてがキャンセルされるのではないか、との懸念が鉄道事業者の間に広まっている。

・先週、ハモンド運輸大臣は、前政権のもとで策定されたすべての鉄道計画の緊急再評価を要求した。これは、計画が単に遅れるだけではなく、すべてキャンセルされる可能性もある。

[参考]
日立の鉄道事業はイギリス総選挙の結果次第?
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/blog/2010/03/post-86e7.html
日立のイギリス高速鉄道に乗客の不満
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/news/2010/05/post-d9a3.html

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