2010.11.03

英タイムズのオンライン版、有料購読者数を公表

7月から、英タイムズ、英サンデー・タイムズ両紙のオンライン版の記事の有料化が開始されました。10月下旬に、調査会社のニールセンが36万2000人という推計値を発表しましたが、同紙は、これを受けて、正式なデータを公表しました。

UK Times’ Paywall Numbers: 105,000 Sales Since Summer, 50k Subs
http://paidcontent.org/article/419-uk-times-paywall-numbers-105000-customers-since-summer/
News International today announces that the new digital products for The Times and The Sunday Times have achieved more than 105,000 paid-for customer sales to date.

同紙の公表データによりますと、10万5000人がオンライン版の有料購読者とのこと。このうち、約半分が月刊購読をしている読者でiPad版やKindle版の読者も含まれています。残りの半分が1日1ポンドや1週間2ポンドのコースを選択した読者ということになります。

これとは別に、新聞の月刊購読者でオンライン版の購読登録している読者が10万人いるとのこと。あわせて20万5000人がオンライン版の読者と同紙では発表しています。

7月から4ヶ月で、購読者20万人は、なかなか厳しいんじゃないかと思います。あえて、私の意見を書くとすれば、ニュース・コンテンツで利益をあげられる可能性があるのは、

<1>アグリゲーション・モデル - Yahoo!やGoogle
<2>ビジネス・ニュース・モデル - FT.com
<3>コミュニティ・モデル

の3つだけです。最後のコミュニティ・モデルとは、ニュース・コンテンツを無料で配信して読者のコミュニティをつくり、広告やセミナーなどの付帯ビジネスで稼ぐというモデルです。私見では、これがうまくいく可能性があるのは、英ガーディアン紙です。

では英ガーディアンでは、どのようなコミュニティを作っているか? ヒントは下記のサイトにあります。

メディア: http://www.guardian.co.uk/media
教育: http://www.guardian.co.uk/education
社会: http://www.guardian.co.uk/society
技術: http://www.guardian.co.uk/technology
法律: http://www.guardian.co.uk/law

それぞれの専門サイトで、メディア、教育、社会、技術、法律に関心のある読者を集めて、そこに求人情報を掲載することで広告収入を得ています。なぜこれが可能かといえば、中道左派の英ガーディアン紙の読者は、理想に燃える若い人達で、自分の仕事に関する問題意識も高いわけです。

英ガーディアン以外でこのモデルが可能なのは、金融関係の求人広告を集めている英FT紙だけだと考えられます。

ぶっちゃけて言えば、読者の平均年齢が高い英タイムズ紙は、なにやっても衰退の一途、一握りのジャーナリストが生き残れるかも、という段階だと思います。

[参考]
英タイムズのニュース・サイト、課金後の読者は66%減
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/blog/2010/07/66-7458.html
英タイムズのニュース・サイト、課金後の読者数は90%減少か?――ライバル紙が推計
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/blog/2010/07/pv90-cec4.html
英タイムズのオンライン版の有料読者数は36万2000人
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/blog/2010/10/362000-e210.html


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