2011.03.25

「別枠」廃止の意味するもの――日本のポストモダン Scene5

東北・関東大震災のニュースに紛れて、あまり注目を集めていないのですが、地味に重要なニュースだと思ったのが、2009年8月の衆院選挙を「違憲状態」とする最高裁の判決です。

「最高裁が迫る「別枠」の廃止」(日本経済新聞2011年3月24日付け社説)
《最高裁が格差を生み出す主因にあげたのは、衆院小選挙区の総議席300から、まず全都道府県に1議席ずつ無条件に配分する「1人別枠方式」だ。この仕組みは投票価値の平等を実現する妨げになっていると、かねて指摘されてきた。国会に対しこのやり方を「できるだけ速やかに廃止する必要がある」と求めたのは当然だろう。》

この「1人別枠方式」は、1996年10月に、初めて小選挙区比例代表制が実施される際に、それ以前の中選挙区制に比べて、大きく議席が減る選挙区がでることを避けるために採用された措置のようです。

しかし、日経の社説でも指摘されているように、すでに現行制度で選挙は5回行われており、中選挙区との比較は意味をなさなくなっています。そして、「別枠方式」を廃止することで、一票の格差は二倍以内どころか、限りなく一倍に近づけることができるようになると思います。

そうすると、これまでにも何度も指摘されていた、地方の票の重さが軽くなり、都市部の意見が、より選挙結果に反映されやすくなります。そして、おそらくは小沢一郎のような地方の組織力を背景にした政治家は、その力をいっそう失っていくものと思われます。

◆日本のポストモダン #5
一票の格差の是正
移行期間:1996年10月- ?

[参考]菅直人勝利の一考察――日本のポストモダン Scene1
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/blog/2010/09/scene1-9182.html


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