2012.02.27

チェルノブイリの教訓とは?

1985年に起きたチェルノブイリの原発事故では、その4~5年後に、子供の甲状腺癌が多発するようになりました。

これは、チェルノブイリ原発が爆発したことによって放射性物質であるヨウ素が大気中にまき散らされ、雨に溶けて地中にしみ込み、それを牧草が吸収しました。

さらに、その牧草を食べた牛から摂れた牛乳を子供が飲んだことにより、放射性ヨウ素が甲状腺にたまり、それが子供の甲状腺癌の発生をもたらしました。

チェルノブイリ原発のあったウクライナは、内陸部ということもあり、ヨウ素を含む海藻などを食べる習慣がないため、恒常的にヨウ素が不足していました。このため原発から生じたヨウ素が子供の甲状腺にたまりやすく、それが癌の発生につながったのです。

事故が起きた当時は、このような経路で子供に甲状腺癌が起きるとは、まったく予想されていませんでした。

ですからチェルノブイリ事故の教訓は、「過去の経験からは予想もつかない経路で放射性物質が人体にたまり、癌などが発生するかもしれないので幅広く注意をしておくこと」である、と言えます。

もちろん「子供の甲状腺癌を心配すること」も重要ですが、そのことばかりにリソースを割きすぎることはやめて、いろいろな可能性に対処できるようにしておいた方が良いと思います。


|

社会」カテゴリの記事