メディア

2012.05.03

NYタイムズの電子版が80万部突破

米新聞雑誌部数公査機構(ABC=Audit Bureau of Circurations)が、1日に発表したデータによると、2011年10月~2012年3月のニューヨーク・タイムズの平均部数は、電子版のおかげで大幅贈となった。

The New York Times Announces Strong Circulation Gains
http://finance.yahoo.com/news/york-times-announces-strong-circulation-130000898.html
For the six-month period ending March 31, 2012, The New York Times saw strong circulation growth according to the just released Audit Bureau of Circulations (ABC) report.

部数の内訳は、月曜日から金曜日までの平日版と、日曜版にわかれている。

平日版は、紙が77万9731部、電子版が80万7026部となり、電子版が紙の発行部数を史上初めて上回った。

また、日曜版では、紙が126万5839部、電子版が73万7408部となった。

紙は、平日版、日曜版ともに前年同期比で微減だった。

電子版が、2011年3月28日より有料化されたことと、ABCの新しいルールによって、平均部数は大幅に伸びた。ABCでは、1人の有料会員が複数の端末で電子版を利用する場合には、端末ごとに1部と数えるという。

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2012.04.30

英エコノミスト誌が発行部数などを公表

イギリスの老舗経済誌エコノミストは、米新聞雑誌部数公査機構(ABC=Audit Bureau of Circurations)の協力の下、4月30日に、北米地区における発行部数などを公表した。

ABC and The Economist Release the First Weekly Magazine Consolidated Media Report
http://www.accessabc.com/press/press043012.htm
http://www.accessabc.com/pdfs/economistcmr_0312.pdf

これによると、北米における紙と電子版をあわせた発行部数は89万3208部、エコノミストが閲覧できるアプリケーションの利用者数は25万5425人だった。平均の購読金額が105.11ドルであった。

また、エコノミスト・オンラインの一ヶ月のユニーク・ブラウザー数が359万2114人、一ヶ月あたりの総インプレッション数が1491万4663PVだった。

また、ソーシャル・ネットワークで共有された記事は、Facebookが100万9815、Twitterが227万9796、Google+が50万2118、Tumblrが4万3007、LinkedInが2万3003だった。

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2012.01.07

米ジャーナリズムにおける盗作・捏造事件簿――『捏造と盗作』より

高浜賛『捏造と盗作』に登場する、米ジャーナリズムにおける盗作や捏造を年代順に主要なものだけですが、まとめてみました。

1980年ワシントン・ポスト紙ジャネット・クック記者が8歳の麻薬常習者に関する「ジミーの世界」という記事を発表し話題になる。同記事は、翌年のピュリツアー賞を受賞したもののクック記者の経歴に虚偽があることがわかり、記事の捏造も発覚、米メディア界から追放された。2003年この事件をモデルにした芝居『ザ・ストーリー』が上演された。

1998年ニュー・リパブリック誌ステファン・グラス記者が6本の記事をでっち上げ、また、21本が部分的な捏造だったことが発覚。退社後グラスは"Shattered Glass(壊れたガラス)"という小説を執筆。これを元にした映画(邦題は『ニュースの天才』)も公開された。

2003年ニューヨーク・タイムズ紙ジェイソン・ブレア記者による盗作が発覚。同紙は、社内に調査チームをつくって調べたところ36本の記事で捏造と盗作があったことがわかった。解雇されたブレアは暴露本"Burning Down My master's House"を出版した。

2003年ニューヨーク・タイムズ紙リック・ブラッグ記者による盗作疑惑。ポケットマネーで雇った助手の行ったインタビューをクレジットなしで記事にした。

2004年USAトゥディ紙ジャック・ケリー記者の国際報道記事のうち8本が捏造、二十数本が盗作だったことが発覚。

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2011.07.14

マードック帝国の落日

メディア研究に携わっている者にとっては、ルパート・マードックというのは、いささか悩ましい存在であった。なるほどビジネスという側面にスポットを当てれば、世界に君臨するメディア王として評価せざるをえないだろう。しかしまた、健全なジャーナリズムという視点に立てば、いろいろと物議を醸してきた存在であることは否定できない。

そして、先頃、ニュース・オブ・ザ・ワールドを廃刊に追い込んだ盗聴事件は、ビジネスを優先させすぎた結果と言わざるを得ない。これは、マードック帝国崩壊の序章となりうる事件だと思う。

サラ・エリソンによる『ウォール・ストリート・ジャーナル陥落の内幕』』(土方奈美訳、プレジデント社)は、2007年にマードックによって買収されたウォール・ストリート・ジャーナル紙に所属していた記者が、買収によってどのように紙面がかえられていったかを記録している。

ながらくウォール・ストリート・ジャーナル紙は、その親会社ダウ・ジョーンズの創業者一族であるバンクロフト家の支配から独立することで、紙面のクオリティを維持してきた。

しかし、部数拡大を最優先とするマードックは、紙面にも介入するようになり、ウォール・ストリート・ジャーナルらしい長い分析記事は減り、簡潔さが求められるニュース記事と派手なカラー写真で紙面は埋めつくされていった――。

《マードックが買収して以来、ジャーナルはピュリツァー賞を一つも獲得していないことになる。それ以前の一〇年は、わずか二年を除いて毎年少なくとも一部門では受賞してきた。》(p.385)

マードックの人となりについては、ジェフリー・アーチャーの「ファクト八十パーセント、フィクション二十パーセント」の小説『メディア買収の野望』(永井淳訳、新潮文庫)が詳しい。

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2010.12.22

2010年のアメリカの電子書籍販売が、どれくらいになるか推計してみると……

アメリカでは、電子書籍の販売額が伸びつつある、と言われていますが、2010年はどれくらいの金額になるか、おおよその推計をしてみたいと思います。

まず、米出版社協会 (The Association of American Publishers = AAP)は、12月8日に、下記のようなリリースを発表しています。

AAP Reports October Book Sales
http://www.publishers.org/main/PressCenter/Archicves/2010_Dec/AAPReportsOctoberBookSales.htm
January-October 2010 year-to-date E-book sales are up 171.3 percent reaching $345.3 million compared to 127.3 million from January-October 2009.

そして、この内容を表にしたものが下表です(単位:100万ドル)。

20101222aap

これによると、アメリカにおける、2010年の1月から10月までの10ヶ月間の書籍の販売額は、39億6970万ドル(3321億円)。一方、1-10月の電子書籍の販売額は、3億4530万ドル(288億円)で、8.7%を占めている、とされています。

しかし、このデータは、AAPがデータを収集している出版社に限られた、卸売りベースのデータなので、これを小売りに換算してみたいと思います。

アメリカの2009年の電子書籍販売は3億ドル超
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/blog/2010/04/20093-3691.html

上記のエントリーでは、2009年の小売りベースのアメリカの書籍の販売額は、239億ドルで、電子書籍の販売額は3億1300万ドル、売上げに占める比率は1.3%とされています。

表の2009年のデータと上記のエントリーを比較すると(左:卸売りベース、右:小売りベース)

2009年の書籍全体の売上高 
51億2740万ドル→239億ドル 4.66倍 
2009年の電子書籍の売上高
1億6950万ドル→3億1300万ドル 1.85倍
2009年の電子書籍の比率
3.31%→1.3% 0.39倍

この倍率を元にして、2010年1-10月の卸売りデータから、2010年1-12月の卸売りデータを推計して、さらに小売りデータに変換すると

2010年の書籍全体の売上高 
39億6970万ドル(÷10×12)→47億2390万ドル(×4.66)→221億ドル  
2010年の電子書籍の売上高
3億4530万ドル(÷10×12)→4億1436万ドル(×1.85)→7億6657万ドル
2010年の電子書籍の比率
8.7%(×0.39)→3.39%

7億6657万ドルを221億ドルで割ると、3.47%となります。比率だけの推計でも3.39%と出ていますので、2010年のアメリカの電子書籍の小売りベースの比率は3.4%あたりになるのではないかと推測できます。

アーリーアダプターとアーリーマジョリティーの間のキャズムは普及率16%くらいのところにあると言われていますが、その16%を超えるのには、もう少し時間がかかるのかしれませんね。

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2010.12.21

2011年2月よりプロダクト・プレイスメント解禁――イギリスでガイドライン決まる

イギリスでは、2011年2月28日より、映画やテレビ番組内で商品広告を行うプロダクト・プレイスメント(Product Placement)が解禁されることが決まりました。これにあわせてOfcom(Office of Communications = 英国情報通信庁)は、プロダクト・プレイスメントに関するガイドラインを発表しました。

Ofcom confirms product placement on UK TV
http://www.guardian.co.uk/media/2010/dec/20/ofcom-product-placement-uk-tv
Product placement will be allowed on UK television from the end of February 2011, Ofcom confirmed today.
The media regulator published a set of rules that will govern how products can be promoted as part of a revised broadcasting code following a consultation with the industry.

20101220productplacement

[参考]The Ofcom Broadcasting Code
http://stakeholders.ofcom.org.uk/broadcasting/broadcast-codes/broadcast-code/

まず、プロダクト・プレイスメントが含まれる番組では、それを示すロゴを、画面上に表示しなければなりません。そのロゴについては、年が明けたら、改めて公表されるとのこと。

ロゴは、番組の冒頭少なくとも3秒間表示されなければならず、また、CMから番組に戻った時にも表示しなければなりません。

子供番組やニュース番組では、プロダクト・プレイスメントは許可されません。また、イギリスの国内問題を扱った番組や宗教番組でも禁止されます。

映画(ドラマおよびドキュメンタリー)、メロドラマを含むシリーズ番組、娯楽番組、スポーツ番組の4つのカテゴリーでは、プロダクト・プレイスメントが許可されます。

酒、煙草、ギャンブル、薬品、ベビー・ミルク、砂糖や塩が多く含まれる食品も禁止されています。デート・サービス、武器のプロダクト・プレイスメントも禁止されています。

過度に目立つようなプロダクト・プレイスメントは禁止され、また、自然な編集が施されている必要があります。これは、広告ばかりの番組が増えないようにするための措置である。

イギリスにおけるプロダクト・プレイスメントの規模は、広告全体の5%、約1億5000万ポンド(194億円)と推計されています。

[参考]
TVのプロダクト・プレイスメント広告でジャンク・フードなどが制限へ
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/blog/2010/02/tv-b351.html
プロダクト・プレイスメントにゴーサイン――イギリス
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/blog/2010/06/post-211e.html

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2010.12.07

ネットサービスで訴えられないためには――ウィキリークス創設者逮捕に思ふ

ウィキリークスのジュリアン・アサンジ氏が逮捕されたわけですが……。

ウィキリークスの創設者が逮捕
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/news/2010/12/post-7431.html

以前、『新世紀メディア論-新聞・雑誌が死ぬ前に』という本の書評をしたことがあるのですが、

その時、次のような疑問を呈したことがあります。

▽誰でもメディアの時代?
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/book/2009/04/post-45da.html
《しかし、いつも、この手の本を読んで思うのは、さすがに個人のレベルだと、訴訟やトラブルに巻き込まれた場合のデメリットが大きすぎて、それに、どう対処すればいいのかが明確ではない点ですよね。》

そして、昨日、『ウェブで儲ける人と損する人の法則』という本を下記のエントリーで紹介しましたが、

▽もしもホリエモンがフジテレビを買収していたら
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/book/2010/12/post-b497.html

ネットニュースの編集者である著者が、ネットニュースがどのような基準で書かれるのかということに関して、「炎上・裁判沙汰を避ける」として次のような6点をあげています。

・特定個人を中傷する内容は書かない(クレームが怖いから)

・記者の主観を書かない(記者の顔が見えると読者からコメント欄でたたかれる)

・不祥事をしつこく追及しない。傷に塩を塗らない(将来的な逆襲が怖いから。放っておけば他社がやる)

・ネガティブな噂話は載せない(「関係者によると」といった表現でネガティブなことを書くと、内部で害者捜しがはじまる可能性があり、コメントした人に危害が加わる可能性があるから。また、そのコメントが私怨である可能性もあり、信憑性も分からないため)

・犯罪者の実名を書かない

・人の顔が特定できる写真を載せない

これらの基準について、著者は、

《最初の四つはやや臆病な感じではあるが、比較的まっとうな基準だろう。私たちは人数が少ないだけに、クレームを受けようものなら業務が止まってしまう。だから極力穏やかな記事を出しているのである。》(pp.99-100)

と語っています。また、

《これらを見ると、ネットニュースというものは、かなりクレームを受けやすい存在であるという点がお分かりだろう。なにせ、ネガティブなネタが広がりやすいネットの世界だけに、関係者が知ったり、さらにはクレームをつけたいだけの暇人にとっての格好の遊び場になるからだ。》(p.101)

とも述べています。

こうして見るとウィキリークスは、書かれた側から恨みを買うようなことをしまくっていることがわかりますね。逆に、ジャーナリズムとして見れば、ネットニュースは、腰が引けまくっているわけで、ウィキリークスと、ネットニュースの間を埋める存在として、いろいろな意味で良く訓練されたジャーナリズムが生き残る可能性はあるとも言えます。

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2010.11.03

英タイムズのオンライン版、有料購読者数を公表

7月から、英タイムズ、英サンデー・タイムズ両紙のオンライン版の記事の有料化が開始されました。10月下旬に、調査会社のニールセンが36万2000人という推計値を発表しましたが、同紙は、これを受けて、正式なデータを公表しました。

UK Times’ Paywall Numbers: 105,000 Sales Since Summer, 50k Subs
http://paidcontent.org/article/419-uk-times-paywall-numbers-105000-customers-since-summer/
News International today announces that the new digital products for The Times and The Sunday Times have achieved more than 105,000 paid-for customer sales to date.

同紙の公表データによりますと、10万5000人がオンライン版の有料購読者とのこと。このうち、約半分が月刊購読をしている読者でiPad版やKindle版の読者も含まれています。残りの半分が1日1ポンドや1週間2ポンドのコースを選択した読者ということになります。

これとは別に、新聞の月刊購読者でオンライン版の購読登録している読者が10万人いるとのこと。あわせて20万5000人がオンライン版の読者と同紙では発表しています。

7月から4ヶ月で、購読者20万人は、なかなか厳しいんじゃないかと思います。あえて、私の意見を書くとすれば、ニュース・コンテンツで利益をあげられる可能性があるのは、

<1>アグリゲーション・モデル - Yahoo!やGoogle
<2>ビジネス・ニュース・モデル - FT.com
<3>コミュニティ・モデル

の3つだけです。最後のコミュニティ・モデルとは、ニュース・コンテンツを無料で配信して読者のコミュニティをつくり、広告やセミナーなどの付帯ビジネスで稼ぐというモデルです。私見では、これがうまくいく可能性があるのは、英ガーディアン紙です。

では英ガーディアンでは、どのようなコミュニティを作っているか? ヒントは下記のサイトにあります。

メディア: http://www.guardian.co.uk/media
教育: http://www.guardian.co.uk/education
社会: http://www.guardian.co.uk/society
技術: http://www.guardian.co.uk/technology
法律: http://www.guardian.co.uk/law

それぞれの専門サイトで、メディア、教育、社会、技術、法律に関心のある読者を集めて、そこに求人情報を掲載することで広告収入を得ています。なぜこれが可能かといえば、中道左派の英ガーディアン紙の読者は、理想に燃える若い人達で、自分の仕事に関する問題意識も高いわけです。

英ガーディアン以外でこのモデルが可能なのは、金融関係の求人広告を集めている英FT紙だけだと考えられます。

ぶっちゃけて言えば、読者の平均年齢が高い英タイムズ紙は、なにやっても衰退の一途、一握りのジャーナリストが生き残れるかも、という段階だと思います。

[参考]
英タイムズのニュース・サイト、課金後の読者は66%減
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/blog/2010/07/66-7458.html
英タイムズのニュース・サイト、課金後の読者数は90%減少か?――ライバル紙が推計
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/blog/2010/07/pv90-cec4.html
英タイムズのオンライン版の有料読者数は36万2000人
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/blog/2010/10/362000-e210.html

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2010.10.27

英タイムズのオンライン版の有料読者数は36万2000人

7月から、英タイムズ、英サンデー・タイムズ両紙のオンライン版の記事の有料化が開始されました。実際の読者数について、同紙は明らかにしていませんが、調査会社のニールセンが推計値を発表しました。

Times and Sunday Times paywall content 'has 362,000 monthly users'
http://www.guardian.co.uk/media/2010/oct/26/times-paywall-traffic-news-international

ニールセンの推計によると、有料化以前の3ヶ月間の読者数は月当たり310万人でした。これが、有料化後の平均値では、月当たり178万人と43%減少しました。さらに、このうちの20%、つまり36万2000人が、課金の壁(Pay Wall)を超えて、有料ページを閲覧した読者数のようです。

有料ページの読者数は、有料化以前の11%にまで落ち込んだ計算になります。ただ、この36万2000人が、新しい契約者かどうかは明らかになっていません。というのも、有料化以前からオンライン版に登録していた読者数は15万人にいて、そのうちの多くは、オンライン版の無料サービスや割引サービスを受けていることと、両紙の定期購読をしている読者は無料でオンライン版を読めるからです。定期購読者数は、英タイムズ紙が10万7000人、英サンデー・タイムズ紙が11万2000人とのこと。

有料化した結果、読者数は90%近く減少しましたが、実際にお金を払ってオンライン版を読んでいる読者数は、さらに少なくなっていることが伺えます。

[参考]
英タイムズのニュース・サイト、課金後の読者は66%減
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/blog/2010/07/66-7458.html
英タイムズのニュース・サイト、課金後の読者数は90%減少か?――ライバル紙が推計
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/blog/2010/07/pv90-cec4.html

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2010.08.19

英FTが、紙とウェブの購読者を合計して発表

英FT紙は、同紙の発行部数と、ウェブの有料購読者数を合計したデータを公表しました。こうしたデータが公表されるのは、新聞では初めてのことだそうです。

How the FT measures its audience
http://www.guardian.co.uk/media/greenslade/2010/aug/19/financialtimes-abcs
The Financial Times  has launched a print and digital circulation measure that calculates the total number of people who access paid-for FT content each day.
The paper believes the measure is the first of its kind produced by a media owner. Online statistics will be released every quarter in addition to ABC statistics on print circulation.

同紙は、ABC( Audit Bureau of Circulations )の公表する発行部数に加えて、3ヶ月に一度、オンライン版の有料購読者数を公表することにしました。

今回、公表されたのは、初めてのデータということもあって、5月31日から7月4日までの約1月分の変則データとなりました。これによると、7月初めの時点で紙とオンラインをあわせた読者数は、56万3026人だったそうです。

ABCによると、同じ時期の同紙の平均発行部数は、37万8497部だったので、オンライン版の有料購読者数は、約18万4500人と推計できます。

[参考]
FTはパーフェクトなデジタル化のモデルなのか?――英ガーディアン紙
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/blog/2010/04/ft-82a6.html
英デイリー・テレグラフ紙が70万部を切る
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/blog/2010/02/70-407c.html

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2010.07.26

米政府がWikileaksを非難――アフガニスタン機密ファイル漏洩問題

政府や企業などから漏洩した機密情報を公開するウェブサイト WikiLeaks (ウィキリークス)が、25日、アフガニスタン戦争に関する機密ファイルを公開した。同団体は、これらの情報を事前に米ニューヨーク・タイムズ紙、英ガーディアン紙、独シュピーゲル誌に提供し、情報の信憑性が確認されている。米政府は、「国家の安全保障が危険にさらされている」と、WikiLeaksを非難するに至っている。

US says Wikileaks could 'threaten national security'
http://www.bbc.co.uk/news/world-us-canada-10758578
The United States has condemned as "irresponsible" the leak of 90,000 military records, saying publication could threaten national security.

WikiLeaksは、アフガニスタン戦争に関連する機密ファイルを"Afghan War Diary"というタイトルで公開した。同じ内容のものは、英ガーディアン紙や米ニューヨーク・タイムズ紙でも公開されている。

WikiLeaks.org: Afghan War Diary
http://wardiary.wikileaks.org/
The Guardian: Afghanistan the War Logs
http://www.guardian.co.uk/world/series/afghanistan-the-war-logs
The New York Times: The War Logs
http://www.nytimes.com/interactive/world/war-logs.html

アメリカの国家安全保障担当大統領補佐官 James Jones 氏は、機密情報が公開されたことを非難し、米国民の生活や国家の安全が脅かされる、WikiLeaks を非難している。

一方、WikiLeaks の創設者である Julian Assange (ジュリアン・アサンジ)は、ロンドンで開いた記者会見で、「これらの情報が語っていることは、これが戦争だ、ということだ」と、情報公開の正当性を強調した。また、同氏は、今回の情報公開は、旧・東ドイツの秘密警察シュタージの機密ファイルが公開されたことと同じくらいのインパクトがある、としている。

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2010.07.21

英タイムズのニュース・サイト、課金後の読者数は90%減少か?――ライバル紙が推計

英タイムズ紙は、7月2日より本格的にニュース・サイトへの課金を開始しましたが、これにより、どれくらい読者数が減ったのかについて、ライバルである英ガーディアン紙の記者が、より実態にせまった推計を行っています。

Times loses almost 90% of online readership
http://www.guardian.co.uk/media/2010/jul/20/times-paywall-readership
The Times has lost almost 90% of its online readership compared to February since making registration mandatory in June, calculations by the Guardian show.

やはり英タイムズ紙のニュース・サイト課金が読者数にどのような影響を与えたのかについては、同業者でも非常に気になるようで、英ガーディアン紙の Josh Halliday 記者が必死の推計を行っています。

まず、推計の元になるデータは、インターネット・トラフィックの調査機関 Experian Hitwise が7月17日に発表した数値。

英タイムズのニュース・サイト、課金後の読者は66%減
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/blog/2010/07/66-7458.html

このデータでは、7月2日に本格的な課金を開始して以降の一週間と、それ以前の時期を比べて、「読者数は66%減少した」としています。しかし、課金開始5週前から読者登録を要求するようになってからは、すでに読者数が減っていたことがわかります。

英ガーディアン紙の Josh Halliday 記者は、このデータをベースに、さらに、いろいなデータや証言を加えて、複雑な推計を行っています。これについては、かなり難しいので、気になる方は、記事を参照してください。結論を言えば、課金開始に伴う読者登録などが始まる前に比べて、英タイムズ紙のニュース・サイトの読者数は、「90%減少した」ということになるようです。

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2010.07.20

英タイムズのニュース・サイト、課金後の読者は66%減

7月2日より、ニュース・サイトでの課金を本格的に開始した英タイムズですが、課金後の読者数は66%も減少したそうです。ただしこの落ち込み幅は、事前の予測よりも、小さかったとのこと。

New paywall costs the Times 66% of its internet readership
http://www.guardian.co.uk/media/2010/jul/18/times-paywall-readership
Charge for access to website sees newspaper's online audience fall to 33% of its previous size - better than many had expected

英タイムズは、6月より、ニュース・サイトへの課金を試験的に開始し、7月2日からは、本格的に実施しました。

[参考]英タイムズ紙、6月よりウェブ課金へ
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/blog/2010/03/6-705b.html

7月17日に、インターネット・トラフィックの調査機関 Experian Hitwise が発表したデータによると、英タイムズのニュース・サイトが本格的にペイウォール(Pay Wall = 課金の壁)が開始された7月2日からの一週間では、それ以前に比べて閲覧者数は66%減少の33%だったそうです。Experian Hitwise では、90%減の10%との予測を出していたので、それに比べれば、落ち込み幅は小さかったようです。

20100720thetimes

ただし、Experian Hitwise によると、7月2日以前の5週間に、読者に事前登録を求めた結果、この時点で読者数は58%も減っていたそうです。

[参考]英タイムズ紙もリストラなう
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/blog/2010/05/post-9f64.html

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イギリスでは地デジへの移行が順調なようで……

イギリスでも2012年までに、テレビの地上波放送はアナログからデジタルへと切り替えられますが、その移行は、思ったよりもスムーズに進んでいるようです。

Retailers stop sales of analogue TV sets as digital switchover approaches
http://www.guardian.co.uk/media/2010/jul/06/analogue-television-digital-switchover
The death of the analogue television set was officially confirmed today, nearly 85 years after John Logie Baird held his first public display of the capabilities of the box in the corner of the living room that has tranformed our lives.

英ガーディアン紙の記事によると、イギリスでは、6月にアナログ・テレビが1台も売れなかったそうで、85年前にアナログ・テレビの販売が開始されて以来、初めてのことだそうです。アナログ・テレビの在庫も無くなったため、同紙は、これを「アナログ・テレビの死」( The death of the analogue television set  )と報じています。

イギリスでは、2005年から地域ごとに地デジ( DTT = digital terrestrial television )への移行が進められてきました。面積でみると、すでに約20%の地域で、地デジ化が完了しており、2012年末までに、イギリス全土で、地デジへの完全移行を終えます。ロンドンは、最後にアナログ放送が停止される地域に含まれています。

イギリスにおける2680万のテレビ視聴世帯のうち、すでに2380世帯が、地上波デジタル、衛星放送、ケーブル・テレビのいずれかを経由して地デジ放送を視聴できるようになっています。

地デジへの移行が、当初の予測以上に順調に進んでいる理由として、地域のチャリティ・グループの人々が、老人などに対して、これから何が起こるかについて丁寧に説明したことがあげられています。こうした地道な活動は、テレビなどの広告によるキャンペーンよりもずっと効果的かつ効率的であり、当初の広報予算2億ポンド(263億円)のうち5500万ポンドが余ってしまって、国庫に返還されることが決まっています。この余剰資金は、ブロードバンドの敷設に使われるとのこと。

また、経済的弱者に地デジ・チューナーを買い与えるための資金として、BBCのライセンス料からプールした予算のうち2億5000万ポンドが余る見通しとのこと。イギリスでは、地デジへの移行が、予想以上に順調に進んでいるようです。

[参考]
イギリスの「アナログ停波」告知キャンペーン
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/blog/2006/05/post-5aa7.html

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2010.07.19

BBCのiPhoneアプリはどうなった?

BBCが、英国内向けにニュースとスポーツ情報を配信するiPhoneアプリの提供を開始しようとしたところ、イギリスの新聞業界から「待った」がかかった、というニュースがありましたが、その後、どうなったのでしょうか?

BBCのiPhoneアプリに対し英新聞界が「待った」
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/blog/2010/02/bbciphone-7005.html
BBCのiPhoneアプリに対し、もう一度「待った」
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/blog/2010/03/bbciphone-7625.html

What happened to BBC mobile apps?
http://www.mynextfone.co.uk/blog/entry/what-happened-to-bbc-mobile-apps
Reports suggest that Newspapers Publishers Association were trying to get the apps blocked from being launched saying that the BBC would damage the nascent market for apps. Though various newspapers already have iPhone apps.

上記の"What happened to BBC mobile apps?"(BBCのモバイル・アプリに何が起きたのか?)というタイトルの記事が書かれたのは7月7日ですが、この時点でも、まだイギリスの主要紙が加盟するNPA(Newspaper Publishers Association)が、BBCの監督機関であるBBC TrustにiPhoneアプリの審査を要求した状態のままであることがわかります。つまり、3月以降、まったく進展が無い、ということになります。

現状では、BBCが提供しているiPhone/iPadアプリは、BBC Worldwideが提供している国際ニュース/スポーツということになります。これらは、英国外でも視聴できるようです。

BBC News By BBC Worldwide
http://itunes.apple.com/us/app/bbc-news/id364147881?mt=8#

また、iPhone/iPod Touchを含むスマート・フォンでは、ウェブ・ブラウザーを介してiPlayerという番組閲覧用のプラグイン・ソフトを利用することができます。ラジオ番組などは、英国外でも利用できるようです。

20100719bbc

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2010.07.10

無料紙になったロンドンの夕刊紙イヴニング・スタンダードが黒字化か?

2009年10月から、無料紙になったロンドンの夕刊紙イヴニング・スタンダードが、6月の第三週に一週間だけですが黒字化した、と報じられています。

Freesheet London Evening Standard on target to turn loss into profit
http://www.guardian.co.uk/media/2010/jun/21/freesheet-london-evening-standard-profit
Last week the company managed to break even for the first time since it was acquired in January 2009 by Alexander Lebedev and his son, Evgeny who used a free newspaper model. It was only for that one week, but the very fact that the trend - showing income rising as costs fall - is up at all is remarkable at a time when newsprint publishers in Britain are suffering record losses.

Roy Greenslade の記事によると、同紙は、6月の第三週の一週間だけですが、無料紙化して以来初めて、損益分岐点に達した、とのこと。これは、広告収入が増えるとともに、コスト削減が進んできたことの現れであり、赤字に苦しんでいるイギリスの新聞界にとっては朗報であるとのこと。

具体的には、現在、同紙の一週間の制作コストは110万ポンドで、広告収入も110万ポンドに達したそうです。同紙は、2012年通期での黒字化をめざしており、現在毎日60万部の部数を、75万部にまで増やしたいとのこと。

イヴニング・スタンダードは、2009年2月に、ロシア人富豪のアレクサンドル・レベデフ氏に買収され、10月からは、それまで有料紙だったものが無料紙として配布されるようになりました。

[参考]英夕刊紙、無料化で読者数が倍に
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/blog/2010/02/post-8f65.html

ちなみにレベデフ氏は、2010年3月には、イギリスのインディペンド紙も買収しており、こちらもロンドンに限り無料紙化を検討しているとのこと。

[参考]英インディペンデント紙がロンドンで無料紙化を検討
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/blog/2010/05/post-4fcc.html

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米CNNのエディターがtwitterの発言により解雇

CNNの中東担当シニア・エディターの Octavia Nasr が、twitter での発言が原因で解雇されました。彼女は、レバノンで活動するイスラム系政治組織ヒズボラの高官の死去に対して、「私が尊敬するヒズボラの偉大な人物の一人」( "One of Hezbollah’s giants I respect a lot." ) と発言したことが問題視されました。

CNN Drops Editor After Hezbollah Comments
http://mediadecoder.blogs.nytimes.com/2010/07/07/cnn-drops-editor-after-hezbollah-comments/
Ms. Nasr, a 20-year veteran of CNN, wrote on Twitter after the cleric died on Sunday, “Sad to hear of the passing of Sayyed Mohammed Hussein Fadlallah … One of Hezbollah’s giants I respect a lot.”

20100710cnn 7月4日、日曜日に死去したヒズボラの Grand Ayatollah Mohammed Hussein Fadlallah は、存命中にイスラエルやアメリカを非難し、イスラエル市民に対する自爆テロを賞賛していたとのこと。Octavia Nasr の twitter の発言は、コメントされた直後から、twitter ユーザーの間で問題視され、翌月曜日にはCNN側にも事態が伝わってしまいした。

この後、Octavia Nasr は謝罪のコメントを発表しましたが、CNNとの話し合いによって、水曜日に解雇されたそうです。

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2010.06.29

プロダクト・プレイスメントにゴーサイン――イギリス

イギリスのOfcom(Office of Communications = 英国情報通信庁)は、映画やテレビ番組内で商品広告を行うプロダクト・プレイスメント(Product Placement)に関するガイドラインを決定しました。

Ofcom opens the door to product placement on UK television
http://www.telegraph.co.uk/finance/newsbysector/mediatechnologyandtelecoms/digital-media/7859113/Ofcom-opens-the-door-to-product-placement-on-UK-television.html
Product placement will be allowed in films, TV series, entertainment shows and sports programmes, but not in children's and news programmes, UK-produced current affairs, consumer affairs and religious programmes.

今回の決定でプロダクト・プレイスメントが認められるのは、映画、テレビのシリーズもの、エンターテイメント、スポーツなどで、反対に許可されないものは、子ども番組、ニュース番組、消費者番組、宗教番組などです。

また、プロダクト・プレイスメントしてはいけない商品としては、煙草、アルコール類、ギャンブル、脂肪の多い食品やドリンク類、砂糖や塩、薬品、赤ちゃん用のミルクなどです。また、武器などの、もともとテレビで宣伝・広告できないような商品も禁じています。

また、広告主が、お金を払って、自分たちに都合のいいようにストーリーを改変させることは禁じています。あくまでも、商品を小道具として使う、ということに限定されているようで、なかなか合理的なルールだと思います。

これはEUにおける広告に関する規制の変更にあわせて定められたガイドラインで、イギリスでは2010年末までに、導入されることになるそうです。

[参考]
TVのプロダクト・プレイスメント広告でジャンク・フードなどが制限へ
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/blog/2010/02/tv-b351.html

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2010.06.10

ポルトガルのジャーナリストがホテルで強盗に――南アフリカ

治安の悪さが伝えられている南アフリカですが、ヨハネスブルグのホテルに滞在中のポルトガルからきたジャーナリスト3人が強盗に襲われたそうです。

World Cup journalists robbed at gunpoint
http://www.guardian.co.uk/media/greenslade/2010/jun/09/worldcup2010-southafrica
Three journalists covering the World Cup in South Africa have been robbed at gunpoint by two men who broke into their hotel 75 miles outside Johannesburg, close to where the Portuguese team are staying.

11日に開幕するサッカー、W杯を取材するために南アフリカにきていたジャーナリスト3人が、滞在中のホテルで銃を持った二人組に押し入られたとのこと。ホテルは、ヨハネスブルグから75マイル(120km)離れたところにあり、ポルトガル代表チームの宿泊先も、この近くだったそうです。

強盗の一人が、ポルトガル人ジャーナリストの頭に銃を突きつけているうちに、もう一人が、持ち物を物色し、金、パスポート、撮影用機材、衣類を奪って逃走したそうです。

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2010.06.08

仏ル・モンド紙が身売りへ

フランスのル・モンド( Le Monde )紙は2010年6月4日付けの紙面で、過半数の株式を売却することを明らかにした。1951年から続いてきた記者自身による自主管理体制が終焉を迎えることになる。

Le Monde journalists prepare to give up their power
http://www.guardian.co.uk/media/greenslade/2010/jun/01/newspapers-france
The group lost €25m (£21m) last year and it has debts of €125m. As Gilles Van Kote, chairman of Le Monde's journalists' society, says: "We need cash."

同紙は、2009年には2500万ユーロ(27億円)の赤字を計上し、債務は1億2500万ユーロ(137億円)に積み上がっており、「我々はキャッシュが必要だ」と記者会長が語っていた。

同紙の記者会による自主運営とは、経営者と編集長について、記者会が拒否権を持つ、というもので1951年から続いてきた伝統だったが、身売りされれば、この拒否権は失われるとみられている。同社には、すでに4つの買収提案がなされているという。

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2010.05.25

イギリスも事業仕分け――政府広報予算もカット

対GDP比11.5%にのぼる財政赤字に苦しむイギリス政府は、事業仕分けによって62億5000万ポンド(8000億円)の歳出削減を行うと発表しましたが、その中には、政府広報予算も含まれていることが明らかになりました。

Coalition government freezes advertising budget
http://www.guardian.co.uk/media/2010/may/24/coalition-freezes-advertising-budget
The coalition government is to freeze its £540m-a-year advertising budget, except on what are deemed to be "essential" campaigns, ahead of implementing plans to axe marketing and advertising spend by up to 50%.

先頃発足したイギリスの連立政権は、2009年度に5億4000万ポンド(799億円)も使われていた政府広報予算を、必要不可欠なものをのぞいて、2010年度は凍結すると発表しました。2011年度予算では、最大で50%までカットすることが予告されています。

英ガーディアン紙の記事によると、この必要不可欠なものに含まれるものには、「軍隊への勧誘」が上げられているそうですが、それ以外の項目については何の情報も得られていない、とのこと。

また、5億4000万ポンド(799億円)の予算のうち、2億1100万ポンドはテレビ、ラジオ、新聞などで使われているとのことで、イギリスの場合は、事業仕分けが、ただでさえ苦境にあるマスコミの広告収入を直撃することになりそうです。

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2010.05.17

英インディペンデント紙がロンドンで無料紙化を検討

イギリスの左派系高級紙インディペンデント紙は、先頃、ロシア人富豪のアレクサンドル・レベデフ氏に買収されましたが、同紙は、ロンドンに限り無料紙として配布する計画を検討しているようです。

The Independent may go free in London as new owners seek profitable business model
http://www.guardian.co.uk/media/greenslade/2010/may/17/theindependent-independent-on-sunday
The new owners of The Independent may turn the title into a free in certain regions, according to Evgeny Lebedev, chairman of the paper's new board.

インディペンデント紙の会長で、アレクサンドル・レベデフ氏の息子であるエフゲニー・レベデフ氏は、英FT紙のインタビューで、ロンドンのM25という環状道路の内部だけ限定で無料紙として配布することを検討している、と語っています。

無料紙として配布することにより、発行部数は増加するため、より単価の高い広告がとれるのではないか、と見ているようです。同氏は、「我々は、何か新しいことに取り組まなければならない。現在のインディペンド紙は、損失を垂れ流し続けているので、現状のままではいられない」と語っています。

[参考]
Looking for more than just paper profits
http://www.ft.com/cms/s/0/f3ab16c8-5fb9-11df-a670-00144feab49a.html

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2010.05.14

英タイムズ紙もリストラなう

英タイムズ紙が、5月27日を締切とする希望退職を開始すると発表しました。興味深いのは、同紙の編集長であるジェームズ・ハーディング氏がスタッフに送ったメールが公開されている点です。

James Harding: Times losses 'unsustainable'
http://www.guardian.co.uk/media/2010/may/13/james-harding-times-losses-unsustainable
Harding's remarks, made in an email to staff, follow announcements to staff that the Times and Sunday Times, which make daily losses in the region of £240,000, are looking to cut up to 80 staff between them and each reduce their editorial budgets by 10%.

[参考]ジェームズ・ハーディング氏のメール全文
Read James Harding's email explaining planned cuts to Times staff
http://www.guardian.co.uk/media/2010/may/13/james-harding-cuts-email-times

ハーディング氏のメールでは、英タイムズ紙と、その日曜版である英サンデー・タイムズ紙は、1日に24万ポンド(3254万円)の損失を計上しており、5月27日を締切として、80人の希望退職を募っています。また、編集部門は全体で10%の経費削減を行う、としています。

また、希望退職については、「どれくらいの応募があるかわからないので、締切の延長、定員に満たなかった場合は、強制的な解雇もありうる」とのこと。イギリスでは、日本に比べると、社員の解雇は容易であり、むしろ希望退職を募る方が珍しいとも言えます。

現在の英タイムズ紙、英サンデー・タイムズ紙は、「持続不可能な規模の赤字を垂れ流している」状態です。両紙は、6月よりオンライン版への課金を開始すると発表されていて、何か明るい未来が待ち受けているかのようにとらえられていました。

しかし、実際には、オンライン時代に向けて組織やコスト構造の改善を相当ドラスティックに行わないと、「オンライン・ジャーナリズム」という次のステップへは進めない状態であることがわかりますね。

[参考]英タイムズ紙、6月よりウェブ課金へ
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/blog/2010/03/6-705b.html

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2010.04.15

アメリカ議会図書館がTwitterをアーカイブとして保存へ

アメリカ議会図書館(Library of Congress)は、Twitter社のミニブログ・サービス上の「つぶやき(tweets)」をアーカイブとして保存することで同社と合意した、と発表しました。同図書館では、すでに十年前からウェブ・ページやオンライン・ニュース、文書などの記録を行っており、すでにそのデータ量は167テラ・バイトを超えているそうです。

Library of Congress Will Save Tweets
http://www.nytimes.com/2010/04/15/technology/15twitter.html

Library officials explained the agreement as another step in the library’s embrace of digital media. Twitter, the Silicon Valley start-up, declared it “very exciting that tweets are becoming part of history.”

20200415lc

同図書館では、今回の合意は、デジタル・メディアのアーカイブ化のさらなるステップの一つである、と説明しています。また、Twitter社は、「つぶやき(tweets)が、歴史の一部になり、とても興奮している」とのコメントを発表しています。

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2010.04.10

日経新聞ウェブ版のリンク制限を、米NYタイムスが報じる

日経新聞のウェブ版が、直接リンクを禁止した件が、米NYタイムズ紙でも紹介されています。

Nikkei Restricts Links to Its New Web Site
http://www.nytimes.com/2010/04/09/technology/09paper.html?ref=technology
Japan’s largest business newspaper, the Nikkei, joined the trend of other news sites last week by requiring readers to pay to view its Web site. But, in a twist, it also imposed a policy severely restricting links to its articles — or even its home page.
...But the policy has brought a storm of fury and derision in the blogosphere in Japan.

記事中では、なぜ直接リンクを禁じたかについて、「不適切なサイトで株価操縦に使われないようにするため」という日経新聞サイドの言い分を紹介しています。

また、これに対する批判の声も、ジャーナリストの佐々木俊尚はじめ複数紹介されており、記事の最後は、産経新聞のウェブ版担当者の次のような言葉で締めくくられています。「我々は、そんな制限はまったく考えていません。リンクはフリーにすべきです」。

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2010.04.09

フジテレビがイギリスのTV番組制作会社フリーマントルと提携

フジテレビが、イギリスのTV番組制作会社フリーマントル社と提携することになりました。相互に社員を派遣して、番組制作のノウハウを蓄積し、世界に向けて番組のフォーマットを販売する計画のようです。

Britain leads the way in selling global TV formats
http://www.guardian.co.uk/media/2010/apr/05/britain-tv-formats-sales

the UK's share of global format sales to new territories jumped from 29% to 41% in 2009, leap-frogging the US and putting Britain back at No 1 after a one-year gap.

英ガーディアン紙の記事によると、イギリスのテレビ番組フォーマット販売の世界シェアは2009年には、41%と前年の29%から大幅に伸びています。

フジテレビと提携する英フリーマントル社は、無名の歌手スーザン・ボイルを世界的なスターに押し上げた Britain's Got Talent などを手がけたことで有名です。同社の2009年の売上は11億8000万ユーロ(1480億円)とのこと。

国別に見ると、番組販売の上位は、イギリス、オランダ、アメリカに続いて、日本は4位となっています。

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2010.04.08

アメリカの2009年の電子書籍販売は3億ドル超

米出版社協会 (The Association of American Publishers = AAP) が7日に発表したデータによると、2009年の電子書籍の販売額は3億1300万ドル(約290億円)で、書籍全体に占める割合は1.3%だった。

AAP Reports Book Sales Estimated at $23.9 Billion in 2009
http://www.publishers.org/main/PressCenter/Archicves/2010_April/BookSalesEstimatedat23.9Billionin2009.htm
...U.S. publishers had net sales of $23.9 billion in 2009, down from $24.3 billion in 2008, representing a 1.8% decrease... E-books overtook audiobooks in 2009 with sales reaching $313 million in 2009, up 176.6%.

AAPの推計によると、2009年のアメリカの書籍の販売額は、239億ドル(2兆2200億円)で、2008年の243億ドル(2兆2600億円)から1.8%減少した。一方、電子書籍の販売額はオーディオ・ブックを上回り、2.8倍増の3億1300万ドル(290億円)となった。

書籍全体に占める電子書籍の比率は1.3%で、米プライスウォーターハウス・クーパースによる推計値1.5%に近いデータとなっている。

[参考]
2009年の北米における電子書籍の販売額は書籍全体の1.5%――英エコノミスト誌
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/blog/2010/04/200915-a90c.html

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2010.04.06

FTはパーフェクトなデジタル化のモデルなのか?――英ガーディアン紙

5日付けの英ガーディアン紙が、Is the Financial Times the perfect digital model? (FTはパーフェクトなデジタル化のモデルなのか?) と題し、今年で十五周年を迎えたft.comのビジネス・モデルを検証する記事を掲載しています。

Is the Financial Times the perfect digital model?
http://www.guardian.co.uk/media/2010/apr/05/financial-times-digital-model/print

Last year, amid the greatest recession in the history of the financial system, the Financial Times turned a profit... Rival newspaper publishers look at its mixture of online paywalls, increasing subscriptions and cover prices and hope to see a panacea for their current ills.

昨年、金融システムの歴史において最大の景気後退のさなか、フィナンシャル・タイムス(FT)は利益を計上しました。ライバルの新聞社は、オンライン版の無料と有料を混ぜた課金システム、定期購読の増加や定価の引き上げに注目し、自らの苦境に対する特効薬を見つけられないかと期待しています。

20100406ft

記事によると、3つの主要なポイントが指摘されています。まず1つ目は、価格の引き上げ。紙のFTの価格は現在2ポンド(285円)ですが、これは2007年に比べて倍になっています。また、オンライン版のft.comの年間購読料は3年前の65ポンドから170ポンド(2万4000円)へと引き上げられました。

2つ目はオンライン広告。ft.comのユニークユーザー数は1140万人で、年間の広告収入は3000万ポンド(42億円)をやや下回る水準とのこと。

3つ目のポイントは、あまり大っぴらには語られていないことですが、FTが50%の株式を保有している週刊経済誌 The Economist からの利益があるそうです。

これら3つのポイントの前提として、金融情報には金を払ってもよいという読者が多いこと、そして、それは仕事上の費用としてみなされているために抵抗がないこと、があげられています。

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2010.04.04

2009年の北米における電子書籍の販売額は書籍全体の1.5%――英エコノミスト誌

英エコノミスト誌の2010年3月31日号に、電子書籍に関する記事が掲載されました。記事中に、アメリカのコンサルタント会社プライスウォーターハウス・クーパースの推計として、2009年の北米における電子書籍の販売額は、書籍全体の販売額の1.5%だった、と伝えられています。

E-publish or perish
http://www.economist.com/business-finance/PrinterFriendly.cfm?story_id=15819008

PricewaterhouseCoopers, a consultancy, reckons e-books will represent about 6% of consumer book sales in North America by 2013, up from 1.5% last year (see chart). Carolyn Reidy, the boss of Simon & Schuster, another big publisher, thinks they could account for 25% of the industry’s sales in America within three to five years. She may well be right if the iPad and other tablet computers take off, the prices of dedicated e-readers such as Amazon’s Kindle keep falling and more consumers start reading books on smart-phones.

20100404ebook

上のグラフにもあるように、プライスウォーターハウス・クーパースの推計では、2009年の北米における電子書籍の販売額は、書籍全体の販売額の1.5%で、これが2013年には5.8%にまで拡大する、と予測しています。

一方、Simon & Schusterという出版社のCarolyn Reidyは、今後3年から5年のうちに、この比率が25%にまで拡大する、という予測を示しています。一見、過大な予測のようですが、アップルのiPadやアマゾンのKindleがたくさん売れるようになると、価格が下がり、より多くの人が購入するようになるから、彼女の予測も正しいかもしれない、と同誌では見ています。

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2010.04.01

ロシア人富豪によるインディペンド紙買収に異議あり

イギリスの高級紙インディペンデントが、ロシア人富豪のアレクサンドル・レベデフ氏によって買収されましたが、これに対して、同じくイギリス高級紙であるガーディアンが、異議を唱える広告を雑誌に掲載しました。

Guardian ads poke fun at new Independent ownership
http://www.guardian.co.uk/media/2010/mar/30/guardian-independent-ads#
The Guardian is running an ad in media trade magazines this week questioning the editorial independence of the Independent under its new owner, Russian businessman Alexander Lebedev.

ロシア人富豪のアレクサンドル・レベジェフ氏は、ロシアの日刊紙ノーバヤ・ガゼータ(Novaya Gazeta)の49%の株を所有しており、2009年には、ロンドンの夕刊紙イヴニング・スタンダード紙の支配的な株式を取得しています。そして同氏は、先頃、インディペンデント紙と、その日曜版であるインディペンデント紙を買収することが認められました。

20100401guardianad

これに対して、ガーディアン紙は、イギリスの広告業界紙マーケティングに、意見広告を出しました。これはインディペンデントのタイトル・ロゴをロシア風にアレンジしたもので、下部には「誰にも支配されていません。何を言うのも自由です。ガーディアン」(Owned by no one. Free to say anything. The Guardian.)と記されています。

やはり外国人、それも元KGBという経歴の持ち主によって、高級紙の経営を支配されることに対し、イギリスの新聞界には相当なアレルギーがあるようです。

イギリスで起きていることと同じようなことは、多少かたちをかえて日本でも起きています。日本でも、外国人オーナーが新聞社を買収するなんてことは、「起こりうる未来」だとも思えますね。

※元の記事の日付は3月30日なのでエイプリル・フールではないと思います。念のため。

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2010.03.30

BBCのiPhoneアプリに対し、もう一度「待った」

BBCが4月より提供開始を予定していたiPhoneアプリですが、BBCの監督機関であるBBC Trustが、イギリスの新聞業界に配慮して、もう一度サービス内容が適正であるかを判断するために、BBCに対して「待った」をかけました。

20100330bbc
BBCは、iPhoneやBlackberryなどのスマートフォンに、BBCニュースやBBCスポーツなどのウェブ・コンテンツを配信するアプリケーションを5月より提供する計画を立てていました。

しかし、これに対してイギリスの新聞団体は、「民業圧迫である」として反対の態度を表明してきました。

BBCのiPhoneアプリに対し英新聞界が「待った」
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/blog/2010/02/bbciphone-7005.html

これを受けて、BBCの監督機関であるBBC Trustも、4つの点について、検討を加えることにしたようです。

BBC iPhone applications postponed
http://news.bbc.co.uk/2/hi/technology/8593206.stm
The trust's investigation will decide whether the apps constitute an extension to the BBC's existing services or are an entirely new offering.

BBC Trustは、iPhoneアプリなどが、BBCの既存のサービスの延長なのか、それとも新しい領域に踏み込むものなのかについて検討を加えるとのこと。

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2010.03.27

英タイムズ紙、6月よりウェブ課金へ

ルパート・マードック率いるニューズ・インターナショナル傘下の英タイムズ紙と、その日曜版である英サンデー・タイムズ紙が、6月より、ウェブ版に課金することを明らかにしました。

Times and Sunday Times websites to start charging from June
http://www.guardian.co.uk/media/2010/mar/26/times-website-paywall/print
The Times and the Sunday Times are to start charging for content online in June.
Users will be charged £1 for a day's access and £2 for a week's subscription for access to both papers' websites, publisher News International has announced.

料金は1日1ポンド(137円)、1週間の購読契約をすると2ポンド(274円)で、両紙のウェブサイトを閲覧することができます。両紙のウェブサイトは、5月上旬にリニューアルを行い、1ヶ月の無料期間を経て、6月より課金されとのこと。すでに本日より、http://www.timesplus.co.uk/ にて読者登録が行えるそうです。

1日の契約ではウェブの記事が読めるだけですが、一週間の契約ではe-paperと呼ばれる紙面を電子化したものを読むことができます。また、紙の定期購読をしている読者には、ウェブ閲覧に関しては一週間の契約と同等の権利が与えられます。

現在の両紙のウェブサイトTimes Online ( http://www.timesonline.co.uk/ )の一日あたりのユーザー数は122万人で、そのうちの5%が毎日1ポンドの購読料を払うと仮定すると、一ヶ月で183万ポンド(2億5200万円)、10%では366万ポンド(5億0400万円)の収入が得られると予想されています。ただし一週間契約の購読者が増えると、収入は減ることになりますが。

ニューズ傘下の大衆紙サンや、その日曜版のニューズ・オブ・ザ・ワールドも追随することがアナウンスされていますが、狙い通りにいくのでしょうか?

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2010.03.18

海賊版を取り締まらないと欧州で120万人が職を失う

インターネットなどで違法にダウンロードされる海賊版のコンテンツを取り締まらないと、ヨーロッパの音楽、映画、放送、その他のコンテンツ業界全体で、今後5年間に120万人が職を失うだろう、とのレポートが発表されました。

Net piracy puts 1.2m EU jobs in peril, study shows
http://www.guardian.co.uk/business/2010/mar/17/filesharing-music-creative-industries-jobs-eu
Across the EU, as many as 1.2 million jobs are in jeopardy as piracy looks set to strip more than €240bn (£218bn) in revenues from the creative industries by 2015, unless regulators can stem the flow.

この調査は、EUとイギリス労働組合会議(TUC)が、共同で行ったもので、インターネットなどで配信される海賊版よって、2015年までに2400億ユーロ(29兆7000億円)が失われる、としています。

2008年では、欧州全体のコンテンツ産業の市場規模は8600億ユーロ(106兆円)で、EUのGDPの7%を占めています。また、EUの労働人口の6.5%に当たる1400万人を占めているとのこと。

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2012年には携帯向けアプリがCDの販売額を抜く

携帯デバイス向けのアプリは、2009年には70億本ダウンロードされましたが、2012年には500億本に達するとのレポートが発表されました。販売総額でも、CDを抜くそうです。

'Mobile apps will outsell CDs by 2012'
http://www.guardian.co.uk/media/pda/2010/mar/17/mobile-apps
Mobile app downloads are expected to increase from more than 7bn downloads in 2009 to almost 50bn in 2012, according to a report.

この調査は、Chetan Sharma Consulting  という調査会社が Getjar という世界で2番目に大きいアップ・ストアの依頼で実施したもので、アプリケーション販売の市場規模は、2012年に175億ドル(1兆5800億円)となり、CDの市場規模138億3000万ドル(1兆2500億円)を抜いくことになります。

アプリケーション販売のビジネス・モデルについては、現在は広告モデルが全体の12%を占めていますが、2012年は28%にまで上昇するとの見通しを示しています。また、アプリケーションの価格は平均1.90ドルですが、これが2012年には29%減少すると予測しています。ただし、広告収入が埋め合わせるだろうとのこと。

[参考]
Sizing up the Global Mobile Apps Market
http://www.chetansharma.com/Sizing_up_the_Global_Mobile_Apps_Market.pdf
Chetan Sharma Consulting 
http://www.chetansharma.com/
Getjar
http://www.getjar.com/

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2010.03.17

アメリカ、カナダでは電子版の雑誌も発行部数にカウントへ

アメリカ、カナダの新聞や雑誌の発行部数を査定する団体ABC(Audit Bureau of Circulations)は、iPadなどに配信される雑誌の電子版も、発行部数としてカウントする、との方針を発表しました。

ABC Board Revises Definition of Magazine Digital Edition, Endorses Strategic Vision and New Publisher’s Statement for U.S. Newspapers
http://www.accessabc.com/press/press031610.htm

The board of the Audit Bureau of Circulations modified its definition of a digital magazine in the U.S. and Canada to accommodate new reading devices such as the Apple iPad. The new standards  state that a replica digital edition must include a print edition’s full editorial content and advertising, but it no longer needs to be presented in a layout identical to the print version. Replica digital editions will continue to be included in a magazine’s circulation guarantee, or rate base.

ABCが考査する対象は、アメリカとカナダで販売される雑誌で、雑誌のすべての記事と広告が電子版に含まれること、という条件がつけられています。ただし、レイアウトについては、必ずしも雑誌版と同一にする必要は無いこと。

ABCによると、WIREDがiPad版を発行部数に加えて欲しいとの申請を出した初めての雑誌で、GQは2009年12月より、iPhone/iPod Touchアプリを発行部数として認められている、とのこと。

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2010.02.19

BBCのiPhoneアプリに対し英新聞界が「待った」

17日にBBCは、ウェブサービスBBCオンライン(BBC Online)のコンテンツを、iPhoneで閲覧できるようにするアプリケーションを発表しましたが、イギリスの新聞界は、「民業圧迫である」とこれを非難する声明を発表しました。

UK Newspapers Want BBC Mobile Apps Blocked For ‘Undermining’ Them, BBC Disagrees
http://paidcontent.co.uk/article/419-uk-newspapers-want-bbc-mobile-apps-blocked-for-undermining-them-bbc-dis/

The Newspaper Publishers Association, in an emailed statement, says its members believe BBC apps “will undermine the commercial sector’s ability to establish an economic model in an emerging but potentially important market ... This, over the long term, will reduce members’ ability to invest in quality journalism.”

イギリスの主要紙がメンバーのNPA(Newspaper Publishers Association)は、「BBCのiPhoneアプリは、民業である新聞社のビジネス・モデルを構築する能力を奪い、長期的には、クオリティの高いジャーナリズムへの投資を減退させることになる」との声明を発表しました。そして、改めて規制当局の審査を受けるべきだ、と主張しています。

これに対して、BBCは、「iPhoneアプリは、すでにあるBBCオンラインのコンテンツを、再利用するだけに過ぎない」と反論しています。

[参考]
BBC to launch free mobile apps
http://www.guardian.co.uk/media/pda/2010/feb/17/bbc-mobile-apps

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2010.02.18

米NBC、バンクーバー五輪放送の出し惜しみに批判

熱戦を繰り広げているバンクーバー冬季五輪ですが、米NBCが、放送権を獲得しているスポーツについて、生中継をしないで、CMが獲得できるプライム・タイムにのみ録画中継を行っていることに対して批判が集まっているようです。

NBC is skating on thin ice
http://www.guardian.co.uk/world/richard-adams-blog/2010/feb/17/nbc-2010-winter-olympics-vonn
Since NBC paid a quillion dollars for the rights to show curling and the biathlon, it wants to make that money back by refusing to show the most popular action from Vancouver – either on television or on its website – until it can sell advertising in the lucrative evening primetime spots. It's a policy that has worked in the past – but now it's beginning to disintegrate, thanks to the internet and its related technologies. And NBC is facing a growing barrage of criticism.

しかし、このような手法は、過去には有効だったのでしょうが、ニュース・サイトやYoutubeなどを通じて、試合結果を簡単に知ることができるいまとなっては力を失っています。その結果、米NBCに対しては、厳しい批判の声が寄せられている、とのこと。

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2010.02.17

ニューヨーク・タイムズで記事の盗作が発覚

米ニューヨーク・タイムズ(NYT)紙は、14日、同紙のビジネス部門の記者が、米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙やロイターなどの記事を、無断で盗用していたことを明らかにした。

EDITORS' NOTE
http://www.nytimes.com/2010/02/15/pageoneplus/corrections.html?
In a number of business articles in The Times over the past year, and in posts on the DealBook blog on NYTimes.com, a Times reporter appears to have improperly appropriated wording and passages published by other news organizations.

同紙が明らかにしたうちで、たとえばWSJのウェブサイトに2月5日午後0時30分頃に掲載された記事と、その2時間後に、NYTの記者ブログに掲載された記事が非常に似通ったものであったという。

今回は文章の盗用であり、ブログに掲載された事実には間違いはなかったとのこと。この記者には、おそらく解雇などの厳しい処分がくだされると思います。

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2010.02.12

英デイリー・テレグラフ紙が70万部を切る

イギリスの保守系高級紙「デイリー・テレグラフ」の2009年12月の実売が、70万部を切ったそうです。同紙は、数年前までは100万部を維持していたので、相当な落ち込みのようです。

ABCs: Daily Telegraph slides below 700,000 sales
http://www.guardian.co.uk/media/2010/feb/12/daily-telegraph-abcs
All national quality dailies except the Financial Times record double-digit year-on-year percentage circulation declines

同紙の部数が落ち込んだ理由は、いわゆる新聞不況によるものですが、それに加えて、ホテルなどに低料金で、大量に販売していたものをやめたことも大きいようです。

経済紙のフィナンシャル・タイムス(FT)以外の高級紙は、軒並み対前年比二桁のマイナスだったようです。記事の最後にFTの販売部数が書かれているので紹介しておきます。

・全世界で390,315
・うちイギリスとアイルランドで115,447
・うちアメリカで124,699
・うちヨーロッパで115,399
・うちアジアで34,771

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2010.02.10

ガーディアンがマンチェスターなどの地方紙を売却

英ガーディアン紙を発行するガーディアン・メディア・グループ(Guardian Media Group)は、その発祥の地でもあるマンチェスターなどの地方紙部門を、トリニティ・ミラー(trinity Mirror)に売却すると発表した。

Guardian Media Group sells regional business to Trinity Mirror
http://www.guardian.co.uk/media/2010/feb/09/guardian-media-group-trinity-mirror
Guardian Media Group severed its historic newspaper link to Manchester today with the sale of its regional media business to Trinity Mirror.
The deal is worth £44.8m to Guardian Media Group, with £7.4m in cash and Trinity Mirror releasing GMG from a £37.4m print contract.

英ガーディアン紙と言えば、1821年にマンチェスターで創刊された『マンチェスター・ガーディアン』がそのルーツ。1964年に本社をロンドンに移した後も、『マンチェスター・イヴニング・ニュース』などの地方紙を発行してきました。

しかし、折からの新聞不況を背景に、『マンチェスター・イヴニング・ニュース』を含む地方紙32紙を売却する決断をしました。これを買い取るのは、大衆紙『ミラー』などを発行するトリニティ・ミラー・グループ。買収総額は4480万ポンド62億円ですが、実際に支払われる現金は740万ポンド(10億円)で、残りは、すでに結ばれている十年間の印刷契約を解除するための費用負担とのこと。

ガーディアン・メディア・グループは地方紙を売却する一方で、トリニティ・ミラー・グループは地方紙を買い取りましたが、どちらの判断が正しいのでしょうか?

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2010.02.09

クマーが五輪公式マスコットと勘違いされる

ポーランドの新聞ガゼッタ・オルスティンスカ(Gazeta Olsztynska)が、Pedobear(日本では「クマー」として知られている)を、バンクーバー冬季五輪の公式キャラクターの一つ勘違いして、掲載してしまう、という事件が起きました。

Polish newspaper claims 'Pedobear' is 2010 Vancouver Olympic mascot
http://www.telegraph.co.uk/news/newstopics/howaboutthat/7187027/Polish-newspaper-claims-Pedobear-is-2010-Vancouver-Olympic-mascot.html
A Polish newspaper mistakenly identified "Pedobear", a notorious internet meme, as one of the mascots of the 2010 Winter Olympics in Vancouver. A Polish newspaper mistakenly identified "Pedobear", a notorious internet meme, as one of the mascots of the 2010 Winter Olympics in Vancouver.

バンクーバー五輪のマスコットは、Miga(ミーガ)、Quatchi(クワッチ)、Sumi(スーミ)、Mukmuk(ムクムク)の四匹ですが、これにPedobearを加えたイラストを、同紙は、公式のものと勘違いして掲載してしまったようです。

20100208pedobear

Pedobearは、"Pedo"が示すように、子どもへの性的嗜好の強いクマとして知られており、さまざまな写真の中に紛れ込ませるといういたずらがインターネットで流行っていたそうです。そして、今回のイラストもカナダ人アーティスト、マイケル・バリック(Michael Barrick)氏によって作成されたとのこと。

イラストが掲載されて以降、同氏のブログへのアクセスは急増し、その3分の1はポーランドからだったそうです。イラストを作成した動機について、バンクーバー五輪への市民の負担に反発したため、と説明しています。

[参考]
マイケル・バリック(Michael Barrick)氏のブログ
http://mbarrick.livejournal.com/
http://mbarrick.livejournal.com/894999.html
http://mbarrick.livejournal.com/895345.html
http://mbarrick.livejournal.com/895835.html

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2010.02.08

大英図書館が19世紀書籍のスキャン・データを無料公開へ

大英図書館(British Library)は、今春より、19世紀の小説などをスキャンしたデジタル・データを、オンラインで無料公開すると発表した。アマゾンのKindleで閲覧が可能で、チャールズ・ディケンズやジェーン・オースティンなど、6万5000冊の19世紀の作品を、無料でダウンロードして読むことができる。

British Library to offer free ebook downloads
http://entertainment.timesonline.co.uk/tol/arts_and_entertainment/books/article7017899.ece
MORE than 65,000 19th-century works of fiction from the British Library’s collection are to be made available for free downloads by the public from this spring.
Owners of the Amazon Kindle, an ebook reader device, will be able to view well known works by writers such as Charles Dickens, Jane Austen and Thomas Hardy, as well as works by thousands of less famous authors.

大英図書館は、米マイクロソフトの資金援助によって、書籍のデジタル化のプロジェクトを進めてきた。今春より提供されるサービスでは、同図書館に所蔵されている書籍のページをスキャンしたものを、アマゾンのKindleで読むことができる。刊行当時の活字やイラストを鑑賞することができ、この点が、テキスト・データを提供するだけのグーグル・ブックなどと異なっている。

19世紀の小説の公開が先行しているのは、すでに著作権が切れていることと、そのうちの35-40%が現在、中古市場では入手不可能となっているためという。同図書館では、いずれ20世紀初頭の作品も公開したい、としている。

20100208britishlibrary

ジェーン・オースティン

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BBCのプロデューサー、誤報で7万ポンドの賠償金

BBCのプロデューサーが、イギリスの通信社PA(Press Association)の誤報によって名誉が毀損されたとして、7万ポンド(972万円)の賠償金を受け取ることで和解した。「児童ポルノをダウンロードしたことで罪を認めた」と、PAが報道したが、罪を認めたのは、同姓同名の別のBBCのプロデューサーだったことが、誤報の原因。

Dragons' Den producer claims £70,000 damages over court report blunder
http://www.guardian.co.uk/media/2010/feb/04/dragons-den-creator-court-report/print
The producer of Dragons' Den has received a total of £70,000 in damages after news reports wrongly alleged that he was guilty of downloading child pornography.
Identifying him as the creator of the BBC2 show, a Press Association new agency report inaccurately named Martyn Smith as a defendant at Southwark Crown Court accused of downloading "quite unspeakable" child porn images.
The defendant was in fact a different Martyn Smith, a former BBC producer.

誤報の対象となったのは、BBCのプロデューサー、マーティン・スミス(Martyn Smith)氏。同氏は、BBC版マネーの虎『ドラゴンズ・デン』などをヒットさせた人物。

昨年末、まったく同姓同名の別のBBCのプロデューサーが、児童ポルノをダウンロードしたことで罪を認めたことを、PAが誤って報道した。このニュースを、複数の新聞が配信したため被害は拡大した。

マーティン・スミス氏は、PAから5万ポンド、すでに和解しているデイリー・ミラー紙など3紙から2万ポンドの計7万ポンドの賠償金を手に入れた。

[参考]
イギリス版『マネーの虎』…Dragon’s Den
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/news/2005/01/dragons-den-4a8.html

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ドイツの2紙のオンライン版が有料化へ

ドイツのアクセル・シュプリンガー(Axel Springer)社は、傘下の二紙のオンライン版を有料化することを発表した。ヨーロッパでのオンライン版の有料化は、今月中に有料化を開始するフランスの「ル・フィガロ」、今春予定のイギリスの「タイムス・オンライン」に続くもの。

More European newspapers put up paywalls
http://www.guardian.co.uk/media/pda/2010/feb/08/european-newspapers-paywalls
More European newspapers are joining the paid content club: Axel Springer has put up online paywalls for two of its German newspapers, the Berliner Morgenpost and the Hamburger Abendblatt. This follows reports of French paper Le Figaro readying a paywall this month, and ahead of a planned paywall from Times Online, expected this spring.

同社傘下のベルリナー・モルゲンポスト(Berliner Morgenpost)紙のオンライン版 morgenpost.de ( http://www.morgenpost.de/ ) は一ヶ月4.95ユーロ(605円)、ハンブルガー・アベンドブラット(Hamburger Abendblatt)紙のオンライン版 Abendblatte.de ( http://www.abendblatt.de/ ) は一ヶ月7.95ユーロ(972円)。

Abendblatte.de は、無料コンテンツと有料コンテンツに分かれており、ハンブルグに関係したニュースは有料、全国ニュースは無料という。この戦略が、うまくいくのか注目が集まっています。

同社は、すでに2009年12月に、傘下の大衆紙二紙で課金モデルをスタートさせています。iPhoneアプリとして、ビルト(Bild)紙とディ・ヴェルト(Die Welt)紙で、ドイツのアップル・ストアにおいて、ビルト紙は人気ナンバー・ワン、ディ・ヴェルト(Die Welt)紙は9位という。

記事のタイトルにあるPay Wallは、日本語では「料金の壁」、「課金の壁」、「有料化の壁」などと訳されています。なかなか超えるのが難しい壁ということでしょうか。

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2010.02.07

米司法省、Googleブック検索の和解修正案に懸念を表明

米司法省は、4日、Googleブック検索(Google Book Search)の和解修正案について、依然として、著作権法と反トラスト法に関し、懸念が残ったままだという声明を発表した。

Justice Department criticises Google Books Settlement
http://www.telegraph.co.uk/technology/google/7164224/Justice-Department-criticises-Google-Books-Settlement.html
The court said the proposals still posed copyright and antitrust issues, and it criticised the settlement for forcing authors to "opt out" of having their books scanned and digitised, rather than opting in, which is the usual assumption for copyright law. The court also said that class representatives spoke inappropriately on behalf of foreign authors whose books had been published in the United States, and for authors of "orphan works" for whom the rights holder for that book cannot be traced.

同省は、和解修正案は、著作権者に「オプトアウト」(選択的離脱)を強要することになる、と批判しています。さらに、アメリカ特有のクラス・アクション(集団訴訟)は、著書がアメリカで出版されている外国の著作者や、著作者が追跡できない著書などに対しては適切なものではない、と指摘しています。

また、価格の設定についても、反トラスト法に関する問題がある、と指摘している。同省では2月18日に、この和解修正案を支持するかどうかについて、正式に表明する予定です。

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英ボーダフォン、Twitterで暴言を吐いた社員を停職処分に

英ボーダフォンは、5日、同社のTwitter公式アカウントで、暴言を吐いた社員を停職処分にしたことを明らかにした。

Vodafone suspends employee over obscene Twitter update
http://www.telegraph.co.uk/technology/twitter/7168310/Vodafone-suspends-employee-over-obscene-Twitter-update.html
Initial speculation suggested the @VodafoneUK account, which has more than 8,800 followers, had been hacked.
But the firm later released a statement indicating the message was the work of a rogue member of staff.

同社のTwitter公式アカウント @VodafoneUK ( http://twitter.com/vodafoneuk ) において、5日、ホモ・セクシャルに対して侮蔑的な発言をした後、「アフターファイブを女性を求めて過ごすぞ」という内容の投稿があった。

これに対して、多数のクレームが寄せられたため、そのツィートは、すぐさま削除された。当初は、同社の公式アカウントがハッキングされたものと推測されたが、実際にその書き込みを行ったのが同社の社員だったことがわかり、その社員を停職処分とするとともに、Twitter上で、8800人のフォロワーに謝罪をした。

20100207vodafone

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エマ・ワトソンがハリウッドでもっとも稼ぐ女優に

映画『ハリー・ポッター』シリーズのハーマイオニー役のエマ・ワトソンが、ハリウッドで出演料を稼いだ女優のトップにたったことがわかりました。

Harry Potter star Emma Watson named highest paid female star
http://entertainment.timesonline.co.uk/tol/arts_and_entertainment/film/article7016414.ece
Harry Potter star Emma Watson has been named Hollywood’s highest paid female star.
The 19-year-old was ranked above the likes of Cameron Diaz, Sarah Jessica Parker and Angelina Jolie in Vanity Fair magazine’s list of Hollywood’s top 40 earners.

これは、アメリカの雑誌ヴァニティ・フェア(Vanity Fair)誌が、ハリウッドで稼ぐ40人のリストを公表し、19歳のエマ・ワトソンが、キャメロン・ディアスやアンジェリーナ・ジョリーなどを押さえて、女優部門でトップに立ちました。

エマ・ワトソンの2009年の年収は、シリーズ最新作『ハリー・ポッターと死の秘宝』の前・後編2本の出演料あわせて3000万ドル(26億円)でした。これは、映画の出演料だけのランキングですので、実際の年収は、テレビやCMの出演料などが加わるため、さらにアップします。男優や監督を含めた40人全体では、16位でした。

なお男優部門のトップは、ハリー・ポッター役のダニエル・ラドクリフで全体では6位の4100万ドル(36億円)、全体の上位5人はすべて映画監督で、トップは『トランス・フォーマー』などの監督のマイケル・ベイで1億2500万ドル(111億円)でした。

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2010.02.06

英EMIが経営危機

イギリスのレコード会社大手のEMIが経営危機に陥っていると英FT紙が報じています。現在のEMIは、ガイ・ハンズ(Guy Hands)氏が率いる投資ファンドのテラ・ファーマ(Terra Firma)の傘下にありますが、1億2000万ポンド(170億円)の資金が調達できなければ、債権者のシティ・グループに資産を差し押さえられてしまうことになるそうです。

EMI seeks funds
http://www.ft.com/cms/s/0/2b1f640e-12be-11df-9f5f-00144feab49a.html
Guy Hands, founder and chairman of Terra Firma, this week went to investors in two of its private equity funds to ask for another £120m to help EMI's recorded music business meet the terms of its loan with Citigroup.

EMIというと、東芝との合弁会社である東芝EMIを思い出しますが、実は、2007年に、東芝は合弁を解消し、現在のEMIは、欧州の投資ファンドのテラ・ファーマ(Terra Firma)が支配しています。当時の買収金額は40億ポンドでした。

EMIは、昨年度15億6000万ポンドの巨額赤字を計上し、監査法人は、今後の事業継続について「重大な疑義がある」と指摘しました。さらに、今年の3月末を乗り切っても、2011年の3月末に、また同じような危機を迎えるだろうと指摘しています。

EMIは、115年の歴史を持つ老舗レコード会社で、ビートルズやロビー・ウィリアムズの版権を保有していることで知られています。まあ、レコード会社が無くなっても、版権は誰かが引き継ぐことになると思いますが……。

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新しいフリーペーパー『ロンドン・ウィークリー』の運命やいかに?

新しいフリー・ペーパーとして、2月5日に、『ロンドン・ウィークリー』(London Weekly)が創刊されました。ロンドンの地下鉄などで25万部配布される予定ですが、さまざまなジャーナリストから「本当に発行されるのか?」という疑問が投げかけられていました。さて……。

というわけで、ジャーナリストのスティーブ・バスフィールド(Steve Busfield)氏が、同紙を探そうとしましたが、その前に、親切な方がTwitpicに掲載した一面の画像を見てしまいました。

20100206londonweekly

同氏が最初に気がついたのは、一面の上の方に書かれているPhil Tufnellの名前がPhil Tufnelとlが一つ足りないこと。

The London Weekly: it does exist
http://www.guardian.co.uk/media/greenslade/2010/feb/05/pressandpublishing
Journalism students would be ridiculed for that sort of intro. It is without doubt the worst front page lead I have ever seen in any newspaper of any format/shape/size/distribution.

さらに、一面の惹句について「ジャーナリズムを学んでいる学生は、こんなイントロを笑うだろう。いままで私が見たさまざまなフォーマット、かたち、配布方法の新聞の中でも、最悪の一面のリードだ」と酷評しています。しかも、これ、プレス・リリースをそのまま貼り付けただけのものだということがわかります。

このほか、「新聞の発刊自体が節税か、あるいは、シチュエーション・ギャグではないか?」、「映画の宣伝ではないか?」といった辛辣な指摘もありました。さて、このロンドン・ペーパーの2号目はあるのでしょうか?

[参考]London Weekly launch date revealed
http://www.guardian.co.uk/media/2010/jan/27/london-weekly-announces-launch-date

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2010.02.05

多いか少ないか?――米Youtubeの映画レンタル10日間の売上は1万ドル

米Youtubeが、1月20日より開始した映画のレンタルサービスですが、初めの10日間の売上は、1万0709ドル16セント(89万円)だったことがわかりました。

YouTube’s Take From Movie Rentals: $10,709.16
http://bits.blogs.nytimes.com/2010/02/02/youtubes-take-from-movie-rentals-1070916/
YouTube said last month that it would dip its toes into the digital movie rental business with five independent films tied to the Sundance Film Festival. The company said the five films, which were available for 10 days, received a combined 2,684 views.
At $3.99 per rental, YouTube netted $10,709.16.

米Youtubeが契約した映画は、若手映画制作者の登竜門的な映画祭「サンダンス・フィルム・フェスティバル」に出品された5作品を、3ドル99セントで、48時間視聴できるというサービス。

1月20日のサービス開始以来、初めの10日間で視聴されたのは合計2684回で、売上でみると、わずか1万0709ドル16セント(89万円)でした。このうち米Youtubeが、どれくらいの手数料をとっているかについては不明のようです。

ただ、レンタルされている映画は、5本とも、無名の監督による低予算の映画ということもあり、米Youtubeでは、この滑り出しにも「満足している」という。

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英タブロイド紙による盗聴事件で内部調査を公開命令

イギリスの大衆紙の日曜版『ニュース・オブ・ザ・ワールド』による携帯電話のメッセージ盗聴事件に関して、英高等法院は、同紙に対して内部調査の詳細を公開するように命じた。盗聴事件の被害者の一人であるマックス・クリフォード氏の求めに応じたもの。

News of the World loses battle over secret phone hacking evidence
http://www.guardian.co.uk/media/2010/feb/03/news-of-the-world-phone-hacking
A high court judge ordered that the -evidence should be handed over to Max Clifford. The celebrity publicist has begun a legal action seeking to prove that the Sunday newspaper unlawfully -intercepted messages on his mobile phone.

20100205newsoftheworld

まず『ニュース・オブ・ザ・ワールド』というのは、イギリスの大衆紙『サン』の日曜版という位置づけ。そして、この『ニュース・オブ・ザ・ワールド』による盗聴事件は、2005年11月に同紙がウィリアム王子のスキャンダルを報じたことから発覚しました。

ロンドン警視庁の捜査によって、同紙の記者や、その協力者が、有名人の「ボイス・メール」と呼ばれる留守番電話サービスをハッキングしてプライベートな情報を盗聴していたことがわかり、翌2006年8月には、同紙の記者など3人が逮捕されるに至りました。

これで一件落着したと思われたのですが、2009年になって、実は100人を超える有名人のボイス・メールが盗聴されていたことが報道により明らかになりました。記事にあるマックス・クリフォード(Max Cliford)氏は、有名人を対象にした"publicist"、つまりフリーランスの広報マンで、彼のボイス・メールも盗聴されていたようです。そして、『ニュース・オブ・ザ・ワールド』に対して内部調査の詳細を明らかにするよう裁判所に求めていたのが認められた、というわけです。

イギリスの大衆紙の熾烈な競争の凄さとともに、意外と簡単にボイス・メールの盗聴ができてしまうことに驚かされます。

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2010.02.04

英エコノミスト誌が日本の新聞についてレポート

イギリスの経済週刊誌『エコノミスト』が、日本の新聞業界の将来について、『ぐらつく巨人』("The teetering giants")と題するレポートを掲載しています。

The teetering giants
http://www.economist.com/businessfinance/displayStory.cfm?story_id=15464497

It is more likely, however, that newspapers’ fortunes will begin to decline—more slowly than in other countries, perhaps, but bad news just the same.

このレポートでは、まず、日本の新聞の特徴を簡単にまとめています。
・日本の新聞の発行部数は世界的に見ても大部数である。
・日本特有の宅配制度
・日本では読者の年齢は上がりつつあり、少子化と若年層の新聞離れが追い打ちをかけている。
・広告収入も落ち始めている。
・いままでの強みだった販売店が電子配信の妨げとなるかもしれない。

そして、上で引用した部分が結論となります。
《日本の新聞の幸運は、他の国よりもずっとゆっくりと失われていく可能性が高い。しかし、悪いニュースは同じである。》

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英夕刊紙、無料化で読者数が倍に

イギリスの夕刊紙『イヴニング・スタンダード』の読者数が、2009年10月に実施された無料化後に、2倍以上に増えたとのこと。読者数は、137万人となり、有料化以前の4-9月の55万6000人から大幅に増加。

Free London Evening Standard readership soars to 1.37 million
http://www.guardian.co.uk/media/greenslade/2010/feb/03/london-evening-standard-newspapers
The London Evening Standard's readership has leapt to 1.37 million in the last three months of 2009, up from from 556,000 from April to September.

イギリスの新聞の指標の一つに、Readership(読者数)というものがあります。これは、最終的に新聞を何人が読むかを示したもので、一部の新聞を会社やパブで回し読みしたり、地下鉄の中に捨てられた新聞を拾い読みする分も含まれています。

イヴニング・スタンダード紙の場合は、一部の新聞を2.3人が読むという計算で、実際の発行部数(Circulation)は、無料化後で60万部とのこと。ReadershipもCirculationも、日本と同じ名称のABC(Audit Bureau of Circulations)という団体が公表しています。

また、広告の掲載料金も、無料化時に引き上げることに成功したようです。ただ、すでに休刊している無料紙『ロンドン・ライト』と『ロンドン・ペーパー』の広告主は、イヴニング・スタンダードではなく、むしろ朝の無料紙『メトロ』に向かっているそうで、その理由は、メトロの方が若い読者層が多いから、とのこと。

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2010.02.03

米WSJの広告と売上が回復

ニューズ・コーポレーションは、2日、2009年第2四半期(10-12月期)の決算を発表した。その中で、ルパート・マードック会長兼CEOは、米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のオンライン広告が前年同期比17%増、また、同紙の「紙」の売上が同5%増となったことを明らかにした。

Rupert Murdoch says destiny of News Corp newspapers is in paid-for online content
http://www.telegraph.co.uk/finance/newsbysector/mediatechnologyandtelecoms/media/7142050/Rupert-Murdoch-says-destiny-of-News-Corp-newspapers-is-in-paid-for-online-content.html
News Corp’s newspapers and information services division made an operating profit of $259m in the quarter, up from $59m last year, buoyed by a 17pc growth in online advertising at the Wall Street Journal and a 5pc increase at the print edition.

その結果、同社のNewspapers and Information Services部門の営業利益は、同29.5%増の2億5900万ドルとなった。このほか、3D映画『アバター』のヒットや『アイス・エイジ』などのDVD販売が好調だったFilmed Entertainment部門や、FOX Newsなどのコンテンツを提供するケーブルTV局数を増やしたCable Network Programming部門が大きく利益を伸ばしている。

20102023newscorp

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『ユーロ2008』の特設スタジオ設置でBBCが批判される

BBCが2008年にスイスとオーストリアで開催されたサッカーの欧州選手権 『ユーロ2008』において、主催者側が用意したスタジオを使用しないで、25万ポンド(3600万円)をかけてウィーン市内に特設スタジオを設置したことに対して、市民団体から「無駄遣いだ」との批判がなされています。

20100210bbc

BBC's Roger Mosey defends spending on Euro 2008 studio
http://www.guardian.co.uk/media/2010/feb/02/bbc-roger-mosey-euro-2008-studio
Mosey defended the BBC's decision not to use facilities provided by the Euro 2008 organisers. "It was never an option to broadcast from the International Broadcast Centre some miles out of town, and the renting, construction and staffing of a city-centre studio costs money - though so, actually, does a studio without a view," he said.

BBCでユーロ2008の責任者であったロジャー・モージー(Roger Mosey)は、自身のブログで、「街から数マイル離れたところに設置された国際放送センターは、我々の選択肢には入らなかった。街の中心部にスタジオを借りて、内装を施し、スタッフを集めるのは費用がかかった。しかし、見晴らしの悪いスタジオを使うのも同じく浪費だった」と反論しています。

ちなみに同氏は、2012年のロンドン五輪でも、BBCの責任者を務めます。

[参考]
ROGER MOSEY'S BLOG
http://www.bbc.co.uk/blogs/rogermosey/2010/01/there_were_generally_speaking.html

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2010.02.01

赤字のBBC Worldがテコ入れ

赤字に苦しんでいるBBCの国際ニュース・チャンネルがテコ入れをするそうです。ジョージ・アラガイ(George Alagiah)やゼイナブ・バダウィ(Zeinab Badawi)などのキャスターを主要なニュースに起用するほか、ロンドンよりも英国外での取材を増やすとのこと。

BBC World News channel revamps to give presenters higher profile
http://www.guardian.co.uk/media/organgrinder/2010/feb/01/bbc-world-news-channel-revamps
Its director Sian Kevill, a former editor of Newsnight, says it will make a modest loss again in 2009/2010 after losing £3m last year, on income down a little from last year's £64.5m.

英Guardian紙記者のマギー・ブラウン(Maggie Brown)のブログによると、2009/2010年度のBBC Worldの収入は前年度の6450万ポンド(約92億円)より若干マイナスで、赤字額も前年度の300万ポンド(4億3000万円)の赤字よりも、若干改善された程度。

直接のライバルであるCNNは、世界の3億世帯で視聴されており、有料契約と、多国籍業のTVCMで黒字を維持しているため、BBC Worldとしては、早急に、黒字化、少なくとも収支トントンに持って行きたいとのこと。

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2007.06.19

ITmediaでZAKZAKが

コムスン問題の記事をいろいろと読んでいたら、なんとITmediaにZAKZAKの記事が掲載されていました。

グッドウィル会長とホリエモンの共通項
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0706/08/news085.html

はじめ、私は、ZAKZAKの記事とは、気づかずに読んでいたのですが、ちょっとITmediaとテイストが違うなぁ、と思っていたら、上の方にZAKZAKのマークが。要するに、ITmediaがZAKZAKの記事のいくつかをピックアップして掲載しているということのようです。

ウェブの世界では、同じ記事が、いろいろな媒体に掲載されることが多いのですが、こういう状況で「媒体の特性」を維持するのは、なかなか大変なことだろうと思います。

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2006.08.27

紙というメディアの限界(5)

紙媒体はスペースに制限がある、という欠点もあります。これに対してウェブは、無限に近いと言えます。

たとえば、どこかの会社が記者会見を行うと、紙媒体では、重要なところだけをかいつまんで要約することになります。しかし、ウェブのニュースでは、記者会見の細部にわたるやりとりを文章として掲載することができます。 特にIT系のニュースでは、ITメディア始め数社が、これを競ってやってくれるおかげで、記者会見の内容だけでなく、記者からどういう質問が出て、それにどう答えたかすら知ることができます。

ただまぁ、微に入り細をうがちすぎるきらいが無いわけではありませんが、それでも、細かいところまでフォローしてくれるので、その情報を知りたい人にとってはとても便利ですよね。要点だけをまとめて欲しいという人には、紙の方が良いのかもしれませんが、しかし、読者が長文の記事をブラウジングする能力って、かなり高くなっているような気がします。

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2006.08.25

紙というメディアの限界(4)

何かが書かれてから、読者のもとに届くのに時間がかかる、というのも紙媒体の欠点の一つです。もちろん、多少時間がかかってもかまわない情報も多いのですが、ニュースを扱った媒体となると、なかなか厳しいものがありますよね。

たとえば、2005年をにぎわしたメディア企業の買収に関するニュースでは、敵対的買収の発表、それへの対抗策、さらに、それへの対抗策という風に事態は二転三転していきます。

しかし、週刊誌などでは、記事の最終締め切りから、印刷、出版、配本に1-2日かかるため、その間の情報は誌面に反映されません。そのため、最も新しい展開をフォローし切れていない記事が掲載されることになります。ですから、ニュース・サイトなどで、事の推移をウォッチしてきた読者は、「これはいったい、いつの時点の情報をもとにした記事なんだろう」と考えこんでしまうことになります。

「このニュース、どこかで読んだなぁ」という「既視感」ならば、まだ救いがあるのですが、完全に遅れた情報に基づいた記事が、最新号に掲載されているのは困りますよね。

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2006.08.23

紙というメディアの限界(3)

少し前のことですが、コクヨ(株)が発行する情報誌『カタライザ』(CATALYZER)の依頼で、オランダにあるインターポリス(Interpolis)という会社のオフィスを取材しました。

インターポリスは、オランダの保険会社ですが、ティルバーグにある本社ビルの1階と2階は、ティボリ(Tivoli)と名付けられたオフィス用スペースのデザインがとてもユニークで、建築やデザインの世界では、よく知られた存在なのだそうです。(Googleで"Interpolis","Tivoli"で検索してみてください)。

そして、このインターポリス社は、フレキシブル・ワーク・プログラムというユニークなワーク・プログラムを採用していることでも知られています。このプログラムでは、すべての社員にデスクの割り当てが無く、出社したら自分の働きたいスペースで、自由に仕事を進めることができる、というものです。

これは同社のCEOも同様で、すべての社員は、朝出社したら、自分の荷物をロッカーに預け、かわりにパソコンと携帯電話を持って、仕事をしたい場所へと移動します。デスクにはLANのケーブルが用意されており、電子メールや社内用携帯電話で連絡をとります。もちろん、必要な場合には、会議室に集まって会議を行いますが、それ以外は、すべて自分のペースで仕事を進めることができます。

またフレキシブルなワーク・スタイルの延長として、週に1日以上、在宅勤務(テレ・ワーキング)も認められています。インターポリスでは、社員の業績評価を徹底することで、全体の生産性は上がっているのだそうです。

そして、インターポリスの担当者にインタビューをした際に、特に印象に残ったのは次のような言葉でした。

「紙の資料がたくさんあると、それを保管する場所が必要になります。そうすると、その場所の近くに、社員が固定されることになり、フレキシブル・ワーク・プログラムの妨げとなります。だから、完全なペーパーレスとはいかないまでも、極力、紙の資料を減らすような努力をしています」。

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2006.08.21

紙というメディアの限界(2)

とりあえず引っ越しが終わりました。疲れました。

ところで、いままでにも、紙媒体とウェブの違いついて自分なりに考えてきましたが、紙の方が歴史が長いし、自分の関わってきた時間も長かったこともあり、紙の側から見たウェブという視点にとらわれてしまっていたようです。

しかし、今回の引っ越しで実感しました。紙の資料は重いし、嵩張るし、整理を怠ると、どこに行ったかわからなくなるし。こうしたデメリットを乗り越えて、あえて紙媒体を使うメリットは、どこにあるのでしょうか? 

紙の方が長い文章をじっくりと読むことができる、いろいろと書き込みしながら読むことができる、ぐらいなものでしょう。つまり、紙のメディアとしての役割は、もう終わりつつあり、じっくり読んだり、書き込みしながら読むための道具(ツール)としての役割だけが残されているのではないか、と思います。

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2006.08.17

紙というメディアの限界

しばらく更新が滞ってしまいました。ごめんなさい。テロに巻き込まれたわけではありません。実は、いま引っ越しの最中で、ここ数日、荷造りに追われていました。もう腰が抜けそうです。

特に大変だったのは、本や雑誌、それらのコピー、報道資料、ウェブや電子メールをプリントアウトしたものなどで、これらを詰め込んだヘビー級のボックスが20個もできてしまい、運送会社のお兄さんにも、「こんな重いもの運べるわけないだろ。もうちょっと頭を使いなさい」と怒られてしまいました・・・。

私は、今回の引っ越しで、巷にあふれかえる情報を「紙」というメディアで受け止めることに、限界を感じました。もう無理です。駄目です。ため込むだけで処理し切れません。しかも、荷造りの最中に、「あの探していた本がこんなところに、この雑誌もこんなところに、おお、このデータが知りたかったのに・・・」と、紙の資料の抽出性の悪さも、つくづく実感させられました・・・。

では、どうしたら良いのでしょうか? というわけで考えてみました。

<1>書庫を作る←そんなおカネありましぇん。
<2>入手した本や資料はすぐに全部読んで暗記し、すぐに捨てる←これができるのなら苦労しませんよね。
<3>必要なところだけコピーをとったり、切り取って保存←ヘビー級の20箱のうち5箱はこれでした。
<4>必要なところだけスキャナーやOCRでデジタル化して保存←かなり時間がかかりそう。

とりあえず年内は、紙の資料の体積を減らす努力をしてみます。でも、どうやって?

過去にベストセラーになった、いわゆる「資料整理本」の多くは、「紙」というメディアを対象としたものでしたが、そろそろデジタル化を前提とした資料整理本がヒットする頃合いかもしれません。

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2006.06.09

いよいよ開幕

サッカーW杯が、いよいよ開幕します。

イギリスでは、新聞の宅配制度が無く、普通の人は、スーパーや駅の売店で、毎朝、お金を払って購入することになります。そのため、読者獲得のために、あの手この手の作戦を用います。

London_044 ワールド杯直前の、この時期には、サッカー選手のポスターやワールド杯のガイドブックをおまけとしてつけたりします。このガイドブックは、なかなか内容も充実していて、重宝しています。

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2006.06.05

BBCがインターネット配信・・・サッカーW杯とウィンブルドン

英国国営放送のBBCが、6月9日から始まるサッカーW杯をインターネットで配信するというニュースは、すでに日本でも報じられていますが、7月にウィンブルドンで開催される全英オープン・テニスも、同じようにインターネット配信する予定です。

BBC website shows World Cup games

http://news.bbc.co.uk/sport2/hi/football/world_cup_2006/bbc_coverage/5037426.stm

BBC website shows Wimbledon live

http://news.bbc.co.uk/sport2/hi/tennis/5005776.stm

これらは英国居住者のみを対象としたサービスで、BBCのTVライセンスを払っていることが条件とのこと。地上波で放送される試合の生中継と同じものを視聴することができるそうです。コンテンツを楽しむための選択肢が増えるのは視聴者にとってはよいことですね。

イギリスでは、サッカーW杯やウィンブルドンが始まると、仕事そっちのけて夢中になる人は多いですね。金曜日のW杯の開幕を控えて、人々が浮かれている感じがします。

ただ、誰もがサッカーに夢中かというとそういうわけでもなく、「サッカーなんか、まったく興味が無い」という人がいるのもイギリス的といえばイギリス的です。

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2006.05.01

イギリスの民放がTVドラマ『LOST』をインターネット配信

イギリスの民放の1つであるチャンネル4が、TVドラマ『LOST』のインターネット配信を開始しました。(『LOST』のストーリーは、こちら→ http://www.axn.co.jp/lost/story.html )

チャンネル4では、5月2日から『LOST』の第2シリーズの放映を開始するのですが、それにあわせて、第1シリーズ26話のインターネット配信も開始しました。

http://www.channel4.com/entertainment/tv/microsites/L/lost/vod/index.html

これは、イギリス国内限定で、第1シリーズの第1話と第2話は、4月27日から5月11日までは無料で視聴できます。第3話以降は、1話につき99ペンス(200円)で、24時間繰り返し視聴できます。クレジット・カードによるオンライン決済です。12日以降は、第1話、第2話も有料となります。

また、第2シリーズも、テレビで放映されてから1週間後に、有料でのインターネット配信を始めるそうです。

なんだか、1泊99ペンスのレンタル・ビデオ屋さんみたいですね。

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2006.02.23

"The Apprentice"--BBCがインターネットでも配信

なんかまたBBCで、すごい番組が始まりました。

それは、"The Apprentice"(見習い)という番組なのですが、男7人女7人の計14人のビジネスマン(ウーマン)を集めて、さまざまなビジネス・プランにチャレンジさせ、毎週1人ずつ"Fire"(クビ)にしていき、最後に勝ち残った一人に、エグゼクティブとしての仕事を与えるというものです。

審査をするのは、サー・アラン・シュガーという、ワープロやVTRやセットトップボックスなどを製造するメーカーを興した人物で、イギリスでは、立志伝中の人物だそうです。そして、14人のうち勝ち残った1人は、このシュガー氏の会社で、高額の給料が与えられる地位を獲得することになります。

1週目の課題は、男7人と女7人の2チームにわかれて、市場で果物や野菜を売って利益をあげる、というものでした。各人は、チーム・プレーをしながら、かつ、自分をアピールしなければなりません。

これは、アメリカで放映された番組のイギリス版なのだそうです。イギリスでも、起業家をもてはやす風潮が生まれているということができます。

ところで、さらにすごいのは、BBCのサイトで、この番組終了後すぐに、番組をまるごとストリーミング配信していることです。Windows Media PlayerとReal Playerのいずれにも対応。

http://www.bbc.co.uk/apprentice/

ただ、BBCの説明によると、IPアドレスによって、英国外からのアクセスと判断された場合は見ることができないそうです。

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2006.01.25

BBCのジャム

BBCのジャム(jam)とは、何かと言うと、BBCが1月末から開始する、ブロードバンドを使ってウェブ上で教育用のコンテンツを提供するサービスのことです。

London_007 5歳から16歳の子供向けの、学習科目別のコンテンツをウェブ上で提供するもので、ビデオ、ゲーム、オーディオ、アニメーションなどを組み合わせた、これまでにない学習用コンテンツとなるそうです。 前回のエントリで紹介した"BETT2006"でも来場者の関心は高かったようです。

jamのサイト http://www.bbc.co.uk/jam/ は、まだオープンされていませんが、さしあたり、1月末から2008年9月まで運営される予定です。ブロードバンド環境があれば、学校からでも、家庭からでもアクセスでき、自分のペースで勉強ができるとのこと。

"BBC jam is a key part of the BBC's role in developing digital Britain "だそうです。

Digital curriculum to be launched under the name 'BBC jam' http://www.bbc.co.uk/pressoffice/pressreleases/stories/2005/09_september/29/jam.shtml

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2006.01.23

教育とIT

教育とITといっても、ITの教育ではなく、ITを教育に活用しよう、という話です。

11日から14日にかけて、ロンドンのオリンピアというイベント・ホールで、"BETT2006 the Educational Technology Show"という教育現場でITを活用するための製品の展示会がありました。

オリンピアは、割と簡単に行けるため、何かイベントがあれば、のぞきに行くようにしています。そして、今年のBETTを見て、私は、昨年に比べて、ずっと来場者も多く、また、展示も活気があるという印象を持ちました。

だからといって、とりわけイギリスが、この分野で進んでいるなどと言うつもりはありませんが、それでも、教育現場へのITの導入に関する意欲は高まってきているようです。

London_005_1 また、ITの活用と言っても、技術的な面では、特に進んだものがあるわけではなく、むしろ、子供の興味を引く楽しさ、使いやすさを追求した教材やソフトウェアなどがほとんどです。左の写真は、先生の質問に答えるためのリモコンです。

London_006あと面白かったのは、BBCの展示(右の写真)で、葉書きぐらいの大きさの紙に書かれた白と黒の模様がデータになっていて、それをモニターの上部につけられたカメラで読み込むことで、モニターの画面上で、3Dのキャラクターを表示させる、というシステム。

これも技術的には、大したことは無いのでしょうが、うまく使うと面白いものになりそうです。たとえば、絵本などに白と黒の模様を書き込んでおいて、それをモニターの前で開くと、飛び出す3D絵本にすることもできるそうです。

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2005.12.25

イギリスのTVCM

日本にいた頃は、テレビで放映された映画を見るのはあまり好きではありませんでした。それは、CMが多くて、ストーリーがぶつぶつと切られてしまい集中して見ることができなかったからです。

イギリスの地上波テレビには、国営放送でCMの入らないBBCのほかに、民放が3局ありますが、映画を放送する際に入れるCMは、話の流れを切らないような配慮がされています。

たとえば、22日の深夜に、たまたま放送されていた『ニル・バイ・マウス』という映画で調べてみたら、放映開始から終了までに入ったCMは、わずか3回で計12分。映画の始まりから終了までの本編とCMの時間は、それぞれ本編20分(CMが4分)本編34分(CMが5分)本編39分(CMが3分)本編28分でした。

話のつながりやシーンの展開を考慮して、CMを入れるタイミングを決めているようで、ゴールデン・タイムでも、同様です。これが、法律で規制されているものなのか、それとも単なる慣習なのかはわかりませんが、シークエンスを無視してCMを入れるという無粋なことはしません。

商業放送というものは、もちろんコマーシャルが無ければ成り立たないのですが、だからと言って、日本のように15分に1回CMを入れて映画をぶつ切りにするのが良いことだとは思えません。コンテンツを大事にし、きちんと見てもらう努力を怠れば、ますます視聴者が離れてしまうだけだと思います。

ところで、『ニル・バイ・マウス』という映画は、『レオン』のキレた刑事役などで知られる俳優のゲーリー・オールドマンが、初めて監督した自伝的要素の強い映画です。ロンドンの南に住む飲んだくれの親父の妻に対する暴力や家庭崩壊を描いた、地味で重たい映画ですが、それでも、だんだんと引き込まれていくのは、演出の力でしょうか。

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2005.12.19

『マネーの虎』英国版

BBCテレビでは、『マネーの虎』のイギリス版を放映しています。『Dragon's Den』というタイトルで、文字通りの意味は「龍の巣」です。

http://www.bbc.co.uk/dragonsden/

番組のフォーマットは、『マネーの虎』とほぼ同じで、ドラゴンと呼ばれる5人の実業家たちが、一般の人が提案するビジネスプランを厳しく吟味し、成功する可能性があると判断したら、ポケットマネーで投資をする、というものです。

日本テレビで放映されていた『マネーの虎』のライセンスを、BBCが取得して制作しているもので、今年の1月に第1シリーズとして1時間枠で6回にわたり放映しました。この第1シリーズは、日本に逆輸入されて、現在、日本テレビのCSチャンネルで放映されているそうです。

この第1シリーズが、大きな話題になったことから、新たに第2シリーズの6回分が制作され、いま放映されています。20日の火曜日が、その最終回なのですが、今までにアイデアを採用された人たちのその後が、どうなったのか気になります。

[追記]21日に、第1シリーズに出場した起業家の卵たちの、その後が放映されました。

Where are they now?
http://www.bbc.co.uk/dragonsden/series_1_update_index.shtml

ドラゴン(審査員)から投資を受けられたプランでも、まだ立ち上げの段階で、成功したとは言えないようです。

面白かったのは、「Destination London」というゲームを開発した女性で、ドラゴンからは投資の資金が得られませんでしたが、自分でゲームを発売したところ、「ハムレーズ」という玩具店でベストセラーに。アメリカにも進出する計画をたてているそうです。

Destination London game - Rachel Lowe
http://www.bbc.co.uk/dragonsden/series_1_prog_4_update.shtml

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2005.12.15

ロンドンのフリーペーパー

ロンドンには、『イヴニング・スタンダード』という夕刊紙がありますが、その無料配布版が、昨年12月に発行を開始して以来、一周年を迎えました。

ロンドンには、朝、地下鉄の駅などで配布される『メトロ』というフリーペーパーがあり、約50万部配布されています。『メトロ』の発行元は、アソシエーテッド・ニュースペーパー社ですが、ここは、『イヴニング・スタンダード』というロンドンだけの夕刊紙も発行しています。

しかし、この『イヴニング・スタンダード』は、ここ数年部数が落ち込んできていることから、広告収入の面でのテコ入れを図るために、昨年12月から、『スタンダード・ライト』という無料紙も配布するようになりました。

『イヴニング・スタンダード』は、一部40ペンス(80円)で、発行部数(2005年10月時点)は、約32万9000部。『スタンダード・ライト』の方は、約7万5000部配布されています。

以下は、14日付けの両紙の比較です。

『イヴニング・スタンダード』(有料版)

・総ページ数64ページ-すべて広告のページ4ページ

『スタンダード・ライト』(無料版)

・総ページ数44ページ-すべて広告のページ12ページ

両紙で同じ記事が掲載されていることが多く、政治や事件のニュース、芸能、スポーツなどの記事が、比較的平易な英語で、コンパクトに書かれています。当然のことながら、ロンドンの街ネタも多く載せられています。

また、有料版にあって、無料版に無い記事は、株価を含めたビジネス関連の記事、映画や芝居などのレビュー、レストランの紹介などです。こういったジャンルの記事は、有料でも読まれる記事、ということができそうです。

なぜなら、同紙のビジネス関連の記事は、株価に影響するようなスクープが載ることもあるため、金融街シティで働く人も注目しているからです。また、これから公開される映画や芝居のレビューや、試食をした上でのレストランの紹介などは、同紙に寄稿している専門の記者にしか書けない記事だからです。

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