1994.09.10

▽『官公庁のカタカナ語辞典』――使いやすく使いがいのある辞書



下河辺淳監修『官公庁のカタカナ語辞典』(三省堂)



「早速調べて善処する」――これは?やりません″を意味するときのお役所用語である。最近では、耳になじみのないカタカナ語が官庁文書にも頻出するようになっている。その中には本来の外国語だけでなく、日本特有の合成外国語、和製英語も多く、外国語通でも何のことかわからない場合もしばしばである。

 本書には、各種の白書などで使われているカタカナ語やアルファベット略語一万三〇〇〇項目が収録されており、カタカナ語の意味・使い方、元の外国語、合成語の組成が非常にわかりやすく説明されている。さらに、通商自書、経済白書等々、どの文書に出てくるのか、その使用例も示されている。

 また、漢字カタカナまじり、数字カタカナまじり等、他の辞書類では引けない見出しも多数入っている。

 和製英語のアイ・メイト(盲導犬、eye mate)は、アメリカではguide dogだが、何となく和製英語のほうがピッタリくるかもしれない。ただ、エコ・マーク(エコロジー・マークを略した和製英語)、エコシティー、エコスクール、エコポリス計画、エコ・アジア21プラン、シルバー・コロンビア計画、シルバー・マーク制度等々となると少々やりすぎの感を受ける。

 それだけに本書が生まれる必然性があったとも言える。あると便利だが、早くなくなったほうがいいものの一つに数えられるだろう。



|

書評1990s」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ▽『官公庁のカタカナ語辞典』――使いやすく使いがいのある辞書:

« ▽『PANJA』 | トップページ | ▽電脳浄土放浪記――『現代』1994年9月号 »