1995.03.10

▽テレビ戦線異常あり――『創』1995年3月号



 1994年の「視聴率三冠王」は、日本テレビが獲得した。視聴率三冠王とは、ゴールデン(午後七~一〇時)、プライム(午後七~一一時)、全日(午前六~深夜〇時)の各時間帯での、平均視聴率がすべてトップになることをいう。これは、フジテレビが言い出したものだが、93年までは一二年間連続してフジテレビが三冠王だった。94年のフジテレビは、ゴールデンとプライムで日本テレビと同率首位となり「二冠」は獲得したものの、三冠王の座を奪われてしまった。

 『創』2月号の「日テレ・フジの3冠王めぐる激闘」というレポートは、このあたりの経緯を詳しく述べている。94年11月の段階で、すでにフジテレビは三冠王をあきらめていたという。全日での視聴率が、日本テレビに大きく水をあけられていたからだ。しかし、ゴールデンとプライムは、僅差の二位。そこで、フジテレビは「日本テレビの三冠王阻止」を至上命題に掲げ、年末の特番攻勢を仕掛けたという。フジテレビは、88年にもTBSを相手に特番攻勢をかけたことがあり、その再現となった。

 最近のテレビ番組には、54分から始まるものがある。もともと一時間の枠が、五四分と六分に分けられているのは、六〇分の場合よりもCMを多く入れられるためで、これは業界の自主規制を逆手にとったものである。今度は、その54分を視聴率のために狙い撃ちしていることになる。「視聴率三冠王」もそうだが、自ら言い出したことにからめ取られてしまうとは、テレビ局もご苦労なことで……。



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