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1996年1月

1996.01.22

▽Windows95の素朴な疑問100『EYE-COM』1995年11月15日号



 Windows、ウィンドウズ、宇印度渦……。
 猫も杓子もWindows。
 11月23日の「Windows95」発売を前に、コンピュータ
専門誌や経済誌だけでなく、一般週刊誌までWindowsの特集を組んでいる。

 どの雑誌を取り上げてもよかったのだが、『EYE-COM』を取り上げたのは、素人でもわかるような切り口で、Windowsのさまざまな疑問に答え
ているため。さすがアスキーというべきか、新参者の雑誌よりも、こなれた編集をしている。

 今さら言うまでもないことだろうが(多分)、Windows95は、パソコンの基本ソフトであり、これを買っただけで、何かできるというものではなく、これに対応したソフトを買わなければならない。

 日本のソフトメーカーは、Windows95の発売後に、ウィンドウズ対応のソフトを開発・販売することになり、そのタイムラグの間に、マイクロソフト(蛇足ながらWindows95の発売元)の販売するソフトにシェアを奪われることを恐れている。

 マイクロソフトは、「95」に続いて「96」「97」も準備中といわれ、ソフトメーカーは、新しいバージョンが出るたびに、対応するソフトを開発しなければならない。これは、お釈迦様の手の平の孫悟空のような状態といえる。パソコンのCPUも、インテルの独占状況にあり、日本は半導体を供給するだけ。日本の貿易黒字が永久に続くとは、考えにくいのである。 


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▽『覇者の誤算』



立石泰則『覇者の誤算(上)』(日本経済新聞社)



立石泰則『覇者の誤算(下)』(日本経済新聞社)




 この欄は、昔の出来事について書かれた書籍を現時点の問題意識で読むとどう読めるか、といった主旨で始めたものである。

今回取り上げるのは、ジャーナリスト・立石泰則氏が、日米のコンピュータ戦争を描いた『覇者の誤算』。といっても、今回の関心は、コンピュータ産業の盛衰についてではなく、「アメリカにおける日本企業の犯罪」。

 1982年6月23日、日本の新聞は一面で、IBM産業スパイ事件を大々的に報じた。これは、日立製作所と三菱電機の社員が、IBMの技術情報を盗もうとしたために、FBIのおとり捜査によって逮捕された、という事件である。

 本書にも、「高度技術商品で、アメリカは自動車の二の舞を演じてはならない」との米国政府高官の言葉が引用されているように、この事件は、日米の貿易摩擦という文脈で語られることが多い。日本でも、おとり捜査に対する感情的な反発は強かった。しかし、日立や三菱のダメージは小さくなかった。「技術の日立」の看板が地に落ちたように、日本メーカーの自主開発力のなさを露呈させた事件でもあった。結局、日本のメーカーは、IBMの軍門に下らされた。

 では、大和銀行のケースはどうか。巨額損失事件が何かの陰謀とは思えないが、アメリカに絶好の口実を与えてしまった。BIS規制が邦銀のオーバープレゼンスを規制するものであったように、趨勢としてのジャパンバッシングは、80年代も今も何ら変わってけないのである。


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