1996.02.22

▽大蔵官僚の病気――『別冊宝島』24



『大蔵官僚の病気』(『別冊宝島』244)



 94年12月に発行された 『大蔵官僚の正体』に続く、大蔵官僚ネタの第二弾。この一年の間に、大蔵官僚のさまざまなスキャンダルが明るみになったり、金融機関の破綻や大和銀行問題といった事件が続き、大蔵省および大蔵官僚は、絶好の叩きネタに成長してしまった感がある。

 本書の内容も前回のものと比べると、かなり過激になっている。この号の中では、大蔵省とマスコミとの関係を描いた「審議会にマスコミをとりこむ大蔵省のすご腕」が興味深い。

 例えば、大手マスコミの関係者(論説委員、解説委員クラス)も審議会の委員にして反論できなくする。大蔵省内の記者クラブ「財政研究会」所属記者のエリート意識をくすぐって仲間意識を醸成する。大蔵省のことを悪く書かない記者にだけリークが与えられる。大蔵省に批判的な記者にはわざと特オチさせる。

 というようなことは、これまでにもしばしば指摘されている。しかし、こういったワザを使っても、コントロールできない部分がある。そこで出てくるのが国税庁である。国税庁には調査第三部第三十九部門というマスコミの税務調査を専門に担当するセクションがある、という。

 いざとなればこのセクションが動き出し、徹底的なあら探しを行うことができるのだ。新聞社が脱税していたとなれば社会的な信用は失墜する。ゆえに逆らえなくなっていく。

 こうした税金絡みの圧力は、新聞社だけでなく出版社やフリーライターにも及ぶという。

 やれやれ……。  



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