2009.05.07

▽岡田斗司夫が語るネット社会の欠陥

唐沢俊一x岡田斗司夫『オタク論2!』(創出版)

本書は、月刊『創』誌上において連載されていた唐沢俊一と岡田斗司夫の対談をまとめたもの。岡田斗司夫といえば2007年に『いつまでもデブと思うなよ』(新潮新書)において、レコーディング・ダイエットを提唱し、それにちなんだ携帯電話サービス「いいめもダイエット」を巡っては、ネット内でもちょっとした騒動になった。

[参考]アイデアに著作権なし……それでも「いいめもダイエット」サービス停止
http://bizmakoto.jp/bizid/articles/0710/16/news008.html

岡田は、この記事で引用されている抗議文については、《あきらかに僕の文体と違う》と否定し、《「アイデアに著作権がある」なんて本気で思っているわけがない》と主張する。そして、誤解と曲解の連鎖をもとに批判された体験から、「ネット社会の欠陥」を次のように指摘する。

《ネットの中にある情報というのは、映画を観た人とか店に行った人じゃなくて、「『店に行った人の記事』を読んだ人」とか「『店に行った人の記事を読んだ感想の記事』を読んだ人」とかいうふうに、どんどん「解釈」のほうが増えているから、その「解釈」のほうをみんな「正解」だと思う。おまけに、それがもし「不正解」だった場合、「情報元の公式サイトがそれを訂正しないのはケシカラン」という話になっちゃう。つまり客観的に見ると「訂正責任は被害者の側にある」ということにされちゃっている。これは人間性が低いからとか、頭が悪いからではなく「ネット社会が持つ本質的な欠陥」なんですよ。》(p.119)

[目次]
第1部 オタク論  DEATH
コミケで儲ける人たち
男のホームレス化、女の腐女子化
鉄オタブームは来るか
スピリチュアルを信じるか?
オタク論壇の老害化 !?

第2部 オタク論 REBIRTH
リアルでもキャラは重要だ!
ノスタルジーってなんなのさ
本を捨てたら見えてくる世界
ババンババンバンバン♪ネットするなよ!
キャラ話ふたたび
ぼくのプロデュース論、私のプロデュース論
プライベートの充実ってなんなのさ
日本貴族奴隷党に二票!
はぐれもののススメ


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