2009.12.17

▽やりがいある仕事を市場原理のなかで実現する! には?

渡邉正裕『やりがいある仕事を市場原理のなかで実現する! 』(光文社)


最近ちょっと話題になっているようなので読んでみました。

著者は、有料課金モデルのニュース・サイトMyNewsJapanを設立し、経営を軌道に乗せた渡邉正裕。日本経済新聞の記者、IBMのコンサルタントを経て、いろいろと検討を重ねた後に、MyNewsJapanを起ち上げました。

MyNewsJapanを読者のニーズに合わせたジャーナリズムとして成立させるために、二つの戦略をとります。まず、広告主への配慮をしたくないということから、広告に依存しない課金モデルを採用しました。また、一つのコンテンツを、ウェブ、雑誌、書籍と何度も「使い回し」することでコストを回収する。

では、どんなコンテンツを提供するのか? おそらく、この点での選択が、その後の成功の基礎を作ったのではないかと思います。著者は、リクルートの発想を思い起こします。つまり、お稽古ごと、就職・転職、結婚、住宅購入、車購入など……
《これらの情報は、人生の方向性にかかわる決定的に重要な情報だから必ず市場がある、というのがリクルートの発想で、それはきわめて妥当な考えだと思われた。我々の強みを活かして、人生の節目を扱えそうなものといえば――「就職・転職」しかなかった》(p.148)

こうして「就職・転職」をテーマとした連載「ココで働け! 企業ミシュラン」をキラー・コンテンツとして、ウェブと書籍への同時展開へと進んでいきます。MyNewsJapanの立ち上げから軌道に乗せるまでを、論理的にグイグイと説明していくので、読んでいて痛快な気分なってきますね。

[目次]1 なぜ今、「ビジネスモデル構築力」が必要なのか
2 やりがいある仕事でサラリーマン以上に稼ぐポイント
3 新聞記者時代に身についたこと
4 コンサルタントとして身についたこと
5 本格的なビジネスモデル構築
6 新事業スタート後の試行錯誤
7 実際の経営データ推移


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