2010.03.22

▽『ぼくはオンライン古本屋のおやじさん』

北尾トロ『ぼくはオンライン古本屋のおやじさん』(風塵社)

以前書いた下記のエントリーがよく読まれているようなので、

▽『インターネットで古本屋さんやろうよ!』の行方

http://thelightoflondon.txt-nifty.com/book/2010/01/post-36d0.html

同じようにインターネットで古本屋を始めた方の体験記を紹介します。タイトルはそのものずばり『ぼくはオンライン古本屋のおやじさん』。著者は、最近では裁判の傍聴記などでも知られているライターの北尾トロさん。

本書が刊行されたのは2000年9月ですが、北尾さんは、その前年の1999年10月5日にインターネット古本屋『杉並北尾堂』をオープンしました。

杉並北尾堂
http://www.vinet.or.jp/~toro/

北尾さんはライターという職業柄か、「ちょいとヘンなノンフィクション」が本棚にたまっていく。処分に困ったこれらの本を、愛想の悪い古本屋に買いたたかれるくらいなら、という想いから自分で古本屋になってインターネットで販売しよう、と思い立つ。

本書では、サイトの作り方から、特集やメール・マガジンの作り方、古物商の免許の取得方法、せどりや買い取りの仕方、即売会体験談、さらに月別の収支のついた日記など、内容も盛りだくさんです。すべて北尾さんの体験にもとづいたものなので、読み物としても楽しめます。続編も刊行されています。

北尾トロ『ヘンな本あります―ぼくはオンライン古本屋のおやじさん2』(風塵社)

ところが、この杉並北尾堂も、すでに休業中。その理由は、下記の記事で北尾さん自身が語っています。

僕は古本屋のオヤジ~長野県伊那市・高遠町を本の町に…
http://shumiyuyu.kaiteki-jinsei.jp/21/03.html
《アマゾンのおかげで(アマゾンは悪くないです)、古本業者が目先の小銭を欲しがり、結果ネット古書店の楽しさが減っちゃったんだよ。だから俺のなかではネット古書店については、役割は終わったかな、と思ってる。》

現在は、長野県伊那市高遠町にカフェ&古本屋「本の家」を開業して奮闘中のようです……。


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