2010.12.16

▽『Gigazine 未来への暴言』

山崎恵人『Gigazine 未来への暴言』(朝日新聞出版)

Gigazineというニュースサイト( http://gigazine.net/ )があります。独立系ブログメディアのニュースサイトとしては国内で最大規模とのこと。

Gigazineが、どれくらい凄いのかをグラフで示してみました(グラフの左目盛りの単位は万です)。

20101216gigazine

Gigazine自体は個人サイトとして2000年4月から運営されていましたが、法人化された2006年4月からは、グラフにあるように、急速にPV(ページビュー)とUU(ユニークユーザー)が伸びていきます。現在は、月間6000万~7000万PV、2000万UUとなっています。

なんというか気がついたらあっという間に存在感を増していた、ということができます。最近では、社員のリストラと新規採用をサイト上で告知して物議を醸したこともあります。

本書『Gigazine 未来への暴言』は、Ggazine開設十周年を記念して上梓されたとのことです。読者としては、「アクセス数を稼ぐ秘訣は?」みたいなところを期待して読む人も多いのではないかと思うのですが、本書には、そういったことはほとんど書かれていません。むしろ、どこかで見たようなネット言説の焼き直しのような話ばかりで、Gigazine独自の視点や、運営の体験から出てきたことは、あまり書かれていません。

また、タイトルには「暴言」とあるのですが、暴言というほど刺激的なものはなく、凡庸なものばかり。もしかしたら、Gigazineの高いPVやUUというのは、この凡庸さによって生み出されたものなのかもしれませんね。

[関連記事]
GIGAZINE10周年記念書籍「未来への暴言」が完成、12月7日発売決定
http://gigazine.net/news/20101129_gigazine_book/
GIGAZINE10周年記念書籍「未来への暴言」、本日より発売開始
http://gigazine.net/news/20101207_gigazine_10th_anniversary_book/

[目次]
◆layer01:「Knowledge Is Our Power」知識は我らの力なり
◆layer02:専門バカvsオタクの構図「専門バカになるな、オタクになれ」
◆layer03:「理性・知性・感性」のバランス
◆layer04:インターネットは「悪魔の道具」か「天使の羽根」か
◆layer05:YouTubeのみが真の「破壊的ビジネスモデル」
◆layer06:「個人の力の最大化」=「インターネット」
◆layer07:「フリー」のその先、無料戦略の次
◆layer08:ファンがパトロンになる「パトロンモデル」成立への道
◆layer09:しかるべき場所にしかるべき人を、職業選択の最適化
◆layer10:入試の時にパソコン持ち込み可・インターネット可であれば大学の教授はどういう問題を作るのか?
◆layer11:「文明社会でのサバイバル」を教えるのが学校
◆layer12:好きなことをしてメシを食う時代の到来
◆layer13:10人中9人に嫌われてもいいから残りの1人に興味を持ってもらう
◆layer14:著作権という概念の崩壊、ファイル共有ソフトは最終局面に
◆layer15:量から質が生まれる、大量にならなければ高品質にはならない
◆layer16:超少額決済システムを握ったところが最終的な勝利者に
◆layer17:インターネットの規則を考えるというのは世界の規則、世界のルールを考えるのと同じ
◆layer18:みんなのルールを決めるのは「政治家」ではなく「サイレントガーディアン」に
◆layer19:旧世代と新世代のかつて無いレベルの「激突」
◆layer20:インターネット上に出現する国家のカタチ、領域・人民・権力
◆layer21:結論:「無料であるものに対価を払う」という時代


|

書評2010年」カテゴリの記事