2010.12.06

▽もしもホリエモンがフジテレビを買収していたら

中川淳一郎『ウェブで儲ける人と損する人の法則』(ベスト新書)

本書は、ネットニュースの編集者である中川淳一郎の『ウェブはバカと暇人のもの』や『ウェブを炎上させるイタい人たち』などの、「ネット敗北宣言」を唱える一連の著作に連なるものです。

▽アメーバニュース編集者が語るネットのバカたち
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/book/2009/04/post-13ba.html

▽『ウェブを炎上させるイタい人たち』
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/book/2010/03/post-9cd0.html

しかし本書の内容が、前作と異なるのは、企業や放送局や出版社に対してネットの活用の仕方を提言している点です。この態度の変更は、もしかしたら、著者がネット・ビジネスのコンサルタントのような仕事を始めていることと関係があるかもしれません(笑)。

ところで私は2007年10月に下記のようなエントリーを書いています。

結局ホリエモンは正しかったのだなぁ・・・・・・
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/blog/2007/10/post-485c.html
《ブロードバンドが普及した結果、テレビの前のお茶の間の感覚がネットの世界に持ち込まれました。検索ワードランキングの上位を見ても、ニュースサイトのアクセスランキングの上位を見ても、テレビでやっているネタや話題がずらっと並んでいます。》

著者も、「もしもホリエモンがフジテレビを買収していたら」という項目では、次のような妄想を述べています。

《もしライブドアが無事提携を果たしていたら、恐らくフジテレビのウェブサイトは今よりさらに充実したものになっていたことだろう。しかも、低コストで「ネット文脈」に合った形でだ。》(p.176)

著者の言うネット文脈に合ったコンテンツとは、下記のようなものです(pp.76-77より)。

①話題にしたい部分があるもの、突っ込みどころがあるもの
②身近であるもの、B級感があるもの
③非常に意見が鋭いもの
④テレビで一度紹介されているもの、テレビで人気があるもの、ヤフー・トピックスが選ぶもの
⑤モラルを問うもの
⑥芸能人関係のもの
⑦エロ
⑧美人
⑨時事性があるもの
⑩他人の不幸
⑪自分の人生と関係した政策・法改正など

著者が、「バカと暇人」と嘲笑する人達は、おそらく本書を読むことはないでしょうが、ネットで儲けるとは、いかに彼らからのアクセスを集めるか、にかかっているのです。


|

書評2010年」カテゴリの記事