2010.12.25

▽『加害者家族』

鈴木伸元『加害者家族』(幻冬舎新書)

本書の第一章には、夫が殺人事件の犯人となった女性が登場する。事件発覚後は、家をマスコミに取り囲まれ、近所や職場にも記者が取材に訪れる。インターネットの掲示板にも住所を晒されるようになり、子供の安全を考えて二度も転校することになる――。

著者はNHKのディレクターで、2010年4月に放映された『クローズアップ現代』「犯罪"加害者"家族たちの告白」の取材がもとになっている。

ただし、第二章以降に登場する、一般にも名の知られた加害者と、家族たちのその後については、「加害者家族が出版した手記や先輩のジャーナリストたちが取材したルポルタージュを参考にし、多くを引用させてもらった。」(p.201)とあるように、そのほとんどが、他人の著作からの情報のまとめに終始しているのは、残念だ。

[本書で取り上げられている事件]
連続幼女誘拐殺人事件
神戸連続児童殺傷事件
和歌山毒物カレー事件
長崎男児誘拐殺人事件
秋田児童連続殺人事件
英国人女性殺害事件
地下鉄サリン事件
山梨幼児誘拐殺人事件
名古屋女子大生誘拐殺人事件
死亡ひき逃げ事件
5000万円恐喝事件
子猫虐待事件
ほか


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