2011.01.28

▽ケネディを殺した副大統領

バー・マクラレン『ケネディを殺した副大統領』(赤根洋子訳、文藝春秋)

歴史ミステリーといえば、1963年にアメリカで起きたケネディ大統領の暗殺も、大きな謎を残しています。

ミステリー小説を読む上でのセオリーの一つに、誰が得をしたかを考えれば、おのずと犯人はわかる、というものがあります。そして、ケネディ大統領の暗殺で得をしたのは誰かと言えば、選挙を経ずして大統領となった、ジョンソン副大統領の名前が挙がります。

本書は、ジョンソン副大統領がケネディ大統領暗殺の黒幕であった、との立場にたって、それを論証していきます。

訳者あとがきによると、アメリカ国内においては、ジョンソン関与説自体は珍しいものではないそうですが、それは「事前に知っていた」程度のこととされていました。

しかし、本書の著者バー・マクラレンは、ジョンソン副大統領の顧問弁護士の一人であり、政治家としてのジョンソンの悪辣な相貌とともに、ケネディ暗殺の真実を明らかにしていきます。

ジョンソン黒幕説の真偽はさておいても、ジョンソン副大統領という地味な存在が体現するアメリカ政治の裏側は興味深いものがあります。


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