2011.03.08

▽江青のその後

福島香織『危ない中国 点撃! 福島香織の「北京趣聞博客」』(産経新聞出版)

とりあえず、本書の長いタイトルを説明します。まず、「点撃」には「クリック」とルビが振られています。「福島香織」は、本書の著者であり、産経新聞の中国総局の記者です(2009年に退社)。さらに、「趣聞」は「こねた」で、「博客」は「ブログ」だそうです。

要するに、著者が北京にいた間に書いていたブログ( http://fukushimak.iza.ne.jp/blog/ )を、読者の反響も含めて再構成したのが本書ということになります(2007年発売)。

本書の八割近くもページが割かれているのが、中国における食の安全の問題です。中でも、ミンチ肉に段ボールを混ぜることでボリュームを増した「段ボール肉まん」を巡る騒動は記憶に残る事件です。さらに著者は、北京テレビによる「やらせ」と「謝罪」について、さまざまな推理を加えることで、中国における当局とマスコミの関係をかいま見せてくれます。

さて、本書の最後の方には、短いですが興味深い記事も掲載されています。それは、劉少奇の妻の王光美さんについてのルポで、王さんは、文革時代の1967年に逮捕され、文革が集結した1979年まで投獄されていました。

王さんが逮捕された背景には、毛沢東の妻の江青が、王さんに嫉妬したからではないか、と言われているそうです。王さんは、12年間の獄中生活を耐え抜きました。

一方、文革を主導した「四人組」の一人として裁判にかけられた江青は、1981年に死刑判決を受け、後に無期懲役に減刑されましたが、1991年に自殺したそうです。

[参考]▽紅衛兵とは何だったのか?
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/book/2011/03/post-a038.html


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