2011.04.13

▽柏崎刈羽「震度7」の警告

新潟日報社特別取材班『原発と地震―柏崎刈羽「震度7」の警告』 (講談社)

2007年7月16日に発生した中越沖地震によって、新潟県にある東京電力の柏崎刈羽原発の稼働中の原子炉のすべてが止まった。

地震による原子炉の破壊や暴走は避けられたものの、三号炉の変電器が火災で焼失する。また、また六号炉の建屋では放射性物質を含んだ水が流出する。

この地震によって、原発設計の前提となる想定震度が甘かったことや、活断層があることが無視されていたことが明らかになる。さらに、新潟日報の取材によって、原発の用地取得に際して、田中角栄にまでさかのぼる政治の闇が存在することもつきとめられる。

風評被害の実態や、原発の運転再開に至るまでの東電の寄付金など、原発の抱える問題が、網羅的かつリアルに描かれている。

[目次]
第1章 止まった原子炉
第2章 過信の代償「7・16」の警告
第3章 封印された活断層
第4章 なぜ未開の砂丘地に
第5章 はがれたベール 検証・設置審査
第6章 絡み合う思惑 検証「東電・三十億円寄付」
第7章 断層からの異議 1号機訴訟三十年
第8章 閉ざされた扉 原子力産業の実相
特集 「揺らぐ安全神話 柏崎刈羽原発」


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