2011.04.19

▽『津山三十人殺し 最後の真相』

石川清『津山三十人殺し 最後の真相』 (ミリオン出版)

無数のノンフィクションが書かれ、また、『八墓村』などのフィクションのモチーフとして描かれた「津山三十人殺し」。存命中の関係者へのインタビューを敢行し、その真相に迫るおそらく最後のノンフィクションが本書である。

事件そのものに新事実があるわけではないが、事件の背景にある人間関係が明らかにされており、事件の構図についても、従来とは異なる視点を与えてくれる。

面白いのは、著者が発掘した「津山事件報告書」という資料は、戦後の占領期にアメリカが収集したもので、アメリカに保存されていたという点。また、戦前の山陽の農村の風習もうかがい知れて興味深い。


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