2011.05.14

▽『原発労働記』(『原発ジプシー』改題)

堀江邦夫『原発労働記』(講談社文庫)

講談社文庫版の『原発ジプシー』は、ながらく絶版だったのですが、加筆修正が施された上で『原発労働記』として再刊されました。

1978年から79年にかけて、美浜、福島第一、敦賀の三つの原発で働いた潜入ルポです。もちろん記述されている作業の内容自体は古いものなのですが、電力会社の社員と、協力会社と呼ばれる外部企業や、その下請けの社員という構造自体は、まったく、かわっていません。

そして、巻末の「跋にかえて」で著者は、電力会社の社員と、外部企業や下請け社員との間には、被ばく量に大きな差があるという事実を示した上で、次のような問題を指摘しています。

《放射線が人体に与える影響のほどについては、現在においてもまだよくわかってはいない》(p.360)

[参考]▽当ブログで売れた本――2011年原発関連
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/book/2011/05/2011-fe88.html


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