2011.06.28

▽核兵器と原発と

山田克也『核兵器のしくみ』(講談社新書)

2004年に出版された本書のタイトルは、『核兵器のしくみ』というものですが、内容の半分は、原子力発電について割かれています。つまり、核兵器と原発は不可分の関係にある、と。

もちろん、日本において、原子力発電から、原子爆弾を開発することは、技術的にも政治的にも容易ではないことがわかりますが、では、まったく作れないかというと、そうでも無いような気もします。

たとえば、このまま少子高齢化が進むと、いずれ国防上の問題が生じてきます。老人ばかりの国をどうやって防衛するのかと。その時、抑止力として、費用対効果の高い核兵器を持ちたいという意志が浮上してくるやもしれません。

福島の原発事故以来、「脱原発」が一つのムーブメントとなっていますが、「脱原発」を経済上の問題ととらえる人は、すぐに脱原発は難しいが、数十年後には自然エネルギー(再生可能エネルギー)に置き換わっているんじゃないか、と考えるでしょう。

しかし、「脱原発」を政治上の問題と考える人は、「脱原発」イコール「脱原爆」とみなしているんじゃないかと思ったりもします。


|

書評2011年」カテゴリの記事