2011.07.16

▽うわさとデマを科学する

ニコラス・ディフォンツォ『うわさとデマ 口コミの科学』(江口泰子訳、講談社)

前回のエントリーでは、東日本大震災の流言やデマを具体的に検証する『検証 東日本大震災の流言・デマ』を紹介しましたが、

▽東日本大震災の流言・デマを検証する
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/book/2011/07/post-3022.html

本書は、うわさやデマの発生するメカニズムを、アメリカの心理学者が科学的に分析したものです。原著は、2008年に発行されたものですが、東日本大震災後の状況に沿うように、翻訳の際に若干の手直しがされています。

まあ、内容的には、感覚的にはわかっていることを、心理学の用語を使って解説するとこうなるんだな、という感じなんですが、第8章では、有害な噂から身を守る方法や、悪意ある噂に反論する方法なども紹介されています。特に「効果的な六つの反論方法」(pp.277-284)は、有益な情報かもしれませんね。

①事実に基づく
②信頼されている人物が行う
③噂が出た直後に行う
④否定するだけではなく反論の理由も明確にする
⑤証拠を提出する
⑥協力を求める

[目次]
第1章 噂をするのは人の常
第2章 噂の海が泳ぐ
第3章 不明瞭であることは明瞭だ―不確実な世界を噂で理解する
第4章 噂、ゴシップ、都市伝説―似たものどうしを考察する
第5章 井戸のまわりの小さな世界―どんな噂がどこで、なぜ、広まるのか?
第6章 信じる噂、信じない噂―なぜ信じたり、信じなかったりするのか?
第7章 事実は曲げられないもの―街の噂を検証する
第8章 噂の製造工場を管理する


|

書評2011年」カテゴリの記事