2011.09.12

▽あきれた「おバカ規制」の数々――『「規制」を変えれば電気も足りる』

原英史『「規制」を変えれば電気も足りる 日本をダメにする役所の「バカなルール」総覧』(小学館101新書)

本書は、日本社会のすみずみにまで貼り巡らされた「おバカ規制」について、最近の時事ネタを交えつつ紹介したものである。

著者は、『官僚のレトリック』をすでに著している元官僚の原英史。

▽官僚のレトリック
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/book/2011/02/post-1f9e.html

本書は、もともと国際情報誌『SAPIO』に連載されていたもので読みやすい。一つ一つのエピソードは、へぇ~、と驚いたり、あるいは、にやにやしながら読んだりできるものの、本書を読み進めるうちに、だんだんと「おバカ規制」の背後にある、見えない力の巨大さ、堅牢さ、に気がつかされる、という仕掛けになっている。

[目次]
はじめに

第I部 初級編 日常生活に潜む「規制」
第1章 学校のカイダン--なぜ学校の階段には必ず「踊り場」があるのか?
第2章 学校のカイダン2--それでもダメ教師はクビにならない!
第3章 カットできないしがらみ--理髪店がどこも「月曜定休」の理由
第4章 左党のしょっぱい話--なぜ日本のビールをアメリカで買ったほうが安いのか?
第5章 食い物にされる食の安全--「ひやむぎ」と「そうめん」の境目は超厳密だった!
第6章 電気行政の暗闇--なぜ日本の電気料金はアメリカの2倍なのか?

第II部 中級編 ビジネスの邪魔をする「規制」
第7章 アナログな決まり--なぜケイン・コスギはピンチの後にリポビタンDを飲むのか?
第8章 道路の落とし穴--なぜ運転免許は5年で更新しなければならないのか?
第9章 値下げにブレーキ--格安タクシーがデフレなのに値上げを強制されている
第10章 トマる新ビジネス--ラブホテルとビジネスホテルの境界線はどこにある?
第11章 クスリのリスク--なぜ風邪薬はコンビニで買えないのか?
第12章 仕分け会議を仕分けする--結論の半分が「検討する」……蓮舫サン、やる気あったんですか?

第III部 上級編 世の中を支配する「規制」
第13章 選挙に受かって罠に落ちる--投票日前に有名政治家とのツーショットポスターが増える理由
第14章 反古にされる保護--なぜ派遣社員が「電話に出るな」と指示されているのか?
第15章 金利規制が縁の切れ目--借金の上限金利は明治時代から変わっていない
第16章 NOと言えない農家--なぜスーパーの売り場のきゅうりは「真っすぐ」なのか?
最終章 おバカ規制はなぜ作られるのか?--「規制の作り手たち」にまつわる規制

おわりに


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