2011.10.10

▽公務員もツライよ――『公務員だけの秘密のサバイバル術』

中野雅至『公務員だけの秘密のサバイバル術』(中公新書ラクレ)

地方公務員、国家公務員、公立大学教員という異色のキャリアを持ち、政府審議会委員やTVのコメンテーターとしても活躍する著者が、最近の公務員事情とそれにいかに対処すべきかについて率直に語っている。

第一部は、最近の公務員を取り巻く状況についてで、公務員が嫌われている理由、公務員制度改革のもたらすもの、赤字財政による賃下げや分限免職の恐怖など、公務員であることも楽では無いことが示される。

第二部は、そうした状況において、公務員はいかに生き残りを図るべきか、その5つのサバイバル術を著者の経験も交えて伝授している。特に、第六章の「ゴマすり力」を磨くべし! は上司の性格ごとに異なるゴマすり法を紹介しており、著者の人間観察力の鋭さを伺わせる。

一時流行した、勢いだけの自己啓発本の類に比べると、はるかに日本の組織の実情に即したリアリティがあり、公務員だけでなく、普通のサラリーマンにとっても多くの示唆に富んでいるようだ。

[目次]
第1部 「リストラ・賃金カット」の潮流
 公務員はなぜここまで嫌われ者になったのか?
 制度改革は公務員をどこまで追い詰めるか?
 四つの怖い落とし穴

第2部 五つのマル秘サバイバル術
 役所を辞めてはいけない!
 公務員こそ出世をめざせ
 「ゴマすり力」を磨くべし!
 「外部」と頻繁に接触しよう
 公務員から大学教授になるとっておきの方法
 独立するなら50歳

さいごに 今こそ「公務員力」を世間に示す時


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