2012.01.11

▽誉田哲也『感染遊戯』――元官僚連続殺人事件

誉田哲也『感染遊戯』(光文社)

警察を舞台にしたミステリー小説『ストロベリーナイト』などの姫川玲子シリーズのスピンオフ的な作品。雑誌に連載された4つの短編による連作もので、テーマは元官僚を対象にした連続殺人事件。

《「……えれぇ時代がくるぜ、姫川。国民の、お上に対する逆襲だ。下手したら、魔女狩りみてぇになっちまうかもしれねえな……官僚だってだけで、下手すりゃ省庁に勤めてるって分かっただけで、即刻吊るされる……そういう時代が、もうすぐそこまで、きてるのかもしれねえぞ」 》(p.48)

第一話の「感染遊戯/インフェクションゲーム」を読み終えたところで、そう言えば厚労省の元官僚が連続して殺害される事件があったなあ、と思い調べてみました。

現実に事件が起きたのが2008年11月。第一話が掲載された『小説宝石』は、2008年7月号……。第二~四話は、2010年に発表されて、単行本にまとめられて発売されたのが東日本大震災によって引き起こされた福島第一原発事故のさなかの2011年3月25日……。

本当に「えれぇ時代がくる」のかもしれません……。


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