2012.01.16

▽『カプセル』――新潟少女監禁事件

松田美智子『カプセル―新潟少女監禁事件 密室の3364日』(主婦と生活社)

《本部長は九年二か月も監禁されていた女性が発見されるという重大事件発生にも関わらず、関東管区警察局長との接待マージャンを優先させ、その日はホテルに宿泊したのだ。》(p.49)

2000年1月に新潟で発覚した少女監禁事件。事件そのものもショッキングだったのですが、その日の夜に、新潟県警の本部長が、お偉いさんと接待マージャンをしていた、という、まるで『躍る大捜査線』のコメディ・シーンのような展開も記憶に残っています。

そういえば、まだ日本人の拉致を認めていなかった北朝鮮が、「失踪した少女は、日本にいたじゃないか」と嘲笑していたことも思い出します。

本書は、新潟少女監禁事件の事件発生から発覚、第一審の判決までをまとめたものです(2003年最高裁で懲役14年が確定)。読み返してみると、事件が起きたのは、新潟県柏崎市で、2007年に火災事故を起こした柏崎刈羽原発のあったところ。

本書の焦点は、事件を起こした犯人の身勝手な心理にせまるところにあるのでしょうが、日本の地方都市が抱える問題が、事件の発生を後押した部分もあるのかな、と思ったりもしました。

[参考]▽柏崎刈羽「震度7」の警告
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/book/2011/04/7-ac7d.html


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