2012.01.02

▽『日本の医療』――バラ色の高齢化社会は崩壊するか……

保阪正康『日本の医療―バラ色の高齢化社会は崩壊するか…』(講談社文庫)

《日本の経済成長が確保されている限りにおいて、福祉、医療は拡充されている。だが、ひとたび恐慌が襲ってきたり、日本の経済成長が停滞期にはいったら、この拡充策は頓挫しかねない。福祉や医療の予算は削減され、受益者負担を導入せざるをえなくなるだろう。……そのとき、国民はいちどにぎった権益を手ばなすことに納得するだろうか。受益者負担など容易に受けいれることはないのではないか。》(p.7)

前から気になっていた本書『日本の医療―バラ色の高齢化社会は崩壊するか…』を読み始めたところ、この文章が目に飛び込んできました。

なんと、これが書かれたのが昭和六十年代の前半のこと。いま問題となっている福祉や医療の財源問題とは、あらかじめ予言されていた問題であったことがわかります。

これと同じような衝撃をうけた本と言えば、堺屋太一の『団塊の世代』くらいのものでしょうか。

[参考]
▽『団塊の世代』
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/book/1994/07/post-26c5.html
▽『財政危機と社会保障』
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/book/2010/10/post-048d.html
▽『逸脱する医療ビジネス』
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/book/2011/01/post-9b58.html
▽『ネットで暴走する医師たち』
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/book/2009/05/post-b843.html


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