2012.02.13

▽消費増税では財政再建できない

野口悠紀雄『消費増税では財政再建できない 「国債破綻」回避へのシナリオ』(ダイヤモンド社)

税と社会保障の一体改革がかまびすしいのですが……。

消費税率を5%引き上げたとしても、財政への改善効果が続くのは、わずか2年しかありません。そして、財政健全化のためには、消費税の税率は30%にまで引き上げる必要がある、など、本書では、しごくまっとうな、そして、残酷な現実が白日のもとに晒し出されます。

  どうしてこんなになるまで放っておいたんだ!
   三           三三
        /;:"ゝ  三三  f;:二iュ  三三三
  三   _ゞ::.ニ!    ,..'´ ̄`ヽノン
      /.;: .:}^(     <;:::::i:::::::.::: :}:}  三三
    〈::::.´ .:;.へに)二/.::i :::::::,.イ ト ヽ__
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[目次]
はじめに

第1章 消費税を増税しても財政再建できない
1.消費税率を5%引き上げても、改善効果わずか2年!
2.財政健全化のためには税率30%が必要
3.消費税の目的税化は、増税のためのトリック
4.財政への信頼崩壊は財政危機を加速する
5.税率引き上げ前にインボイスがどうしても必要
補論 収支シミュレーションの前提と計算方法

第2章 国債消化はいつ行き詰まるか
1.国債消化構造の危うさ
2.日本国債のDoomsdayはいつ来るか?
3.国債消化のマクロ的メカニズム
4.財政支出が財政収入に還流すれば問題はない
5.金利が上昇しても、利払い費はすぐには増加しない
6.国債は負担を将来に転嫁しない
補論 金利上昇が国債利払いに与える影響

第3章 対外資産を売却して復興財源をまかなうべきだった
1.結局は恒久増税になった復興財源
2.対外資産の取り崩しで復興資金を調達できる
3.外貨準備の取り崩しで復興資金を調達できる
4.必要なのは財政論でなく経済論

第4章 歳出の見直しをどう進めるか
1.増税分を呑み込む歳出増
2.マニフェスト関連経費はまだ残っている
3.財政支出の大部分が移転支出であることの意味

第5章 社会保障の見直しこそ最重要
1.人口高齢化で社会保障給付は自動的に増える
2.公的施策はどこまでカバーすべきか
3.内需を増加させたいなら、なぜ医療費を抑制する?

第6章 経済停滞の原因は人口減少ではない
1.人口構造で未来が予測できるか?
2.40~59歳人口の減少は、日本経済に大きな影響

第7章 高齢化がマクロ経済に与えた影響
1.高齢化で貯蓄率は低下したか?
2.貯蓄減少のメカニズム
3.人口構造の変化は、資産保有に影響を与えたか?
4.貯蓄が減少したのに、貯蓄投資差額は拡大
5.財政赤字拡大の原因は、公共事業ではない
6.金融緩和は、経済活性化でなく企業の資金過剰をもたらした
7.国内の貯蓄超過は経常収支の黒字に対応する
8.高齢化社会では、インフレに備えた資産運用が必要

第8章 介護は日本を支える産業になり得るか?
1.曲がり角に立つ介護産業と日本の雇用
2.急増する老人ホームに供給過剰が生じないか?
3.製造業の雇用は減少するが、労働力人口はもっと減少
4.将来の政策課題は、量の確保でなく質の向上
5.新しい介護産業の確立に向けて


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