2012.03.24

▽アフター・ザ・レッド

朝山実『アフター・ザ・レッド 連合赤軍 兵士たちの40年』(角川書店)

今年は、連合赤軍による「浅間山荘事件」から40年となるため、ふたたび、あの時代の振り返るような書籍も多く出版されるようです。

ただ、本書は、必ずしもそういう流れの中から出てきたわけではないようです。まず、著者は、連合赤軍を描いたマンガ『レッド』の作者である山本直樹に取材をします。

それが、連合赤軍に関わるきっかけであり、連合赤軍兵士たちの「その後」に興味を持つようになった、とのこと。山本直樹のマンガがきっかけだったものの、兵士たちはマンガには親しんでこなかったという。

《取材をしていて気になったのは、彼らの多くがほとんどマンガ文化とは遠いところにいたことだ。……彼らは、意外なほどマンガに親しんではこなかった。サブカルチャーに時間を割いてはいられないほど、「革命」に夢中になっていたということか。その真摯さが、逆に働いたのかもしれない。》(p7)

本書は、「総括」という悲劇を生んだ、あの事件を、改めて「総括」しようという試みなのだろうけども、それは、いまだ果たせていないようにも感じられます。


|

書評2012年」カテゴリの記事