2012.03.29

▽コラプティオ

真山仁『コラプティオ』(文藝春秋)

『ハゲタカ』シリーズなどで知られる真山仁は、本書の元になる小説を『別冊文藝春秋』に連載していたが、その最終回の締め切りは、東日本大震災の三日後の2011年3月14日だったという。そのため本書は、震災と福島原発事故を踏まえて大幅に加筆されたようだ。

カリスマ的政治家である宮藤隼人は、国益のために「原発産業を通じた経済復興策」を推進する。著者は、現実の政治家がふがいないことへのイラ立ちからか、リーダーシップを発揮する指導者を登場させるが、ちと現実との乖離が大き過ぎて絵空事のように感じられてしまうのが残念。


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