2012.03.07

▽2ちゃんねると管理人と削除人と

山田隆司『名誉毀損』(岩波新書)

巨大匿名掲示板と称されることの多い2ちゃんねるですが、違法薬物の密売に関する書き込みに関し、警察からの削除要請を拒み、放置していたことから、違法薬物売買の幇助の疑いがあるとして、警察が捜査に踏み切りました。

▼警視庁が「2ちゃんねる」を捜索 薬物売買書き込みめぐり
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2012030701001297.html
《インターネット掲示板サイト「2ちゃんねる」に書き込まれた覚せい剤売買を持ち掛ける記述を削除せず放置した疑いがあるとして、警視庁が麻薬特例法違反(あおり唆し)のほう助容疑で、同サイトの関連会社など約10カ所を家宅捜索していたことが7日、捜査関係者への取材で分かった。》

2ちゃんねるにおける削除人の問題は、過去にも、「動物病院の名誉毀損問題」で、取り沙汰されました。本書『名誉毀損』でも、触れられています。

動物病院が、2ちゃんねるの書き込みによって名誉が毀損された、と訴えた裁判では、書き込みの削除と、賠償金として管理人ひろゆき(当時、現在は元管理人)に400万円の支払いを求める判決がくだされています(2005年最高裁も支持)。

というわけで、今回の捜査で、掲示板の書き込みを削除しないことに対する責任は、名誉毀損だけでなく、違法行為の幇助にも適用されることになりました。これは、2ちゃんねるだけではなく、他のネット・サービスにも影響を与えることは十分考えられます。


|

書評2012年」カテゴリの記事