2012.04.05

▽サムライと愚か者――『暗闘オリンパス事件』

山口義正『サムライと愚か者 暗闘オリンパス事件』(講談社)

2011年秋、国際的なスキャンダルとして、世界中のメディアから注目を集めたのが、オリンパスをめぐる巨額不正取引事件。

その導火線となったのが、月刊誌FACTAに掲載された著者によるスクープ記事だった。しかし、海外のメディアが、解任されたウッドフォード前社長のインタビューを掲載するまでは、日本のメディアは、この事件を黙殺していた。

ウッドフォード前社長は著者に次のような言葉を投げかけている。

《「日本人はなぜサムライとイディオット(愚か者)がこうも極端にわかれてしまうのか」》(p.203)

本書では、オリンパス事件の構図や背景、そしてスクープ記事の舞台裏を描くと同時に、日本社会に走る大きな裂け目も浮かび上がらせている。


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