2012.05.14

▽『音楽の正体』

渡邊健一『音楽の正体』(ヤマハミュージックメディア)

本書は、フジテレビが1993年10月から1994年3月まで放送していた『音楽の正体』という番組をまとめたものです。

『音楽の正体』とは、すぐれた楽曲のもつ構造を、みんながよく知ってる曲をつかって解説してしまおう、という試みの番組でした。

番組も面白かったのですが、本書もとてもよくまとまっていて、あまり音楽の知識の無い人でも楽しめます。

[目次]
はじめに
第1章 レット・イット・ビーは終わらない 変終止のつくるクサレ縁
第2章 ブルースも終わらない 禁則進行へのレジスタンス
第3章 ユーミンのおこした革命(1) 導音省略のドミナント
第4章 ユーミンのおこした革命(2) 保続音のエクスタシー
第5章 加山雄三に学ぶ感動の黄金律 旋律の頂点とは何か
第6章 風と共に去りぬの秘密 跳躍的旋律のインパクト
第7章 モンキーズの見た白日夢―デイドリーム・ビリーバー ドッペルドミナントの魔法 
第8章 赤いスイートピーはどこへ行ったのか 副5度によるシーン展開
第9章 津軽海峡イオン景色 音楽の「泣き」とは何か
第10章 クラプトンのギターが優しく泣く間に 非和声音の麻薬的常用
第11章 坂本九・オサリバン・ミスチルの旅したパラレルワールド 胸キュン準固有和音の構造学
第12章 シカゴのブラス音が雑踏に消える時 音画的手法とは何か
第13章 フランス革命なんて勝手にシンドバッド 絶対音楽とは何か
第14章 結婚しようよは最後に言って 黄金のカデンツ
第15章 プリンセスプリンセスの見つけたダイアモンド 転回形と半音階的進行
第16章 竹内まりやの「告白」に鼓動を聞く 内声と外声
第17章 パリの空の下、シャンソンは流れる 複合拍子の構造学
第18章 坂本龍一の中の寅さん 日本音楽の彷徨
第19章 ヘップバーンとユーミン 楽曲形式論
第20章 なぜ年の瀬には第九が聴きたくなるのか 変奏曲形式とジャズ 
終章 セーラー服でたどる音楽史 平均律という遺伝子
索引
あとがき


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