2012.05.07

▽財務省支配の裏側

中野雅至『財務省支配の裏側 政官20年戦争と消費増税』(朝日新書)

日本の政治は財務省によって支配されている――。

こうした通説の真偽について、元厚労省官僚の著者は、次のように結論づける。

《つまり、財務省は当初、自分だけ民主党政権の中で生き残りに成功する一方で、時間とともに霞が関全体の復活にも手を貸すようになり、やがては民主党政権そのものを支配するようになったということだ。》(p.82)

著者自体の体験談や、他の著者が書いた政治家と官僚の関係にまつわる資料をひきながら、1980年代以降の政治状況を概観した興味深い論考である。

[目次]
第1章 財務省支配論の今昔
第2章 自民党末期の政官関係
第3章 民主党政権でなぜ財務省は復活できたのか?
第4章 野田政権下で進む財務省支配の実態
第5章 「主導」から「支配」、そして「亡国の財務省」の時代へ
第6章 政官共倒れの後にくる政治カオスと国家破産


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