2012.05.05

▽歪んだ正義――特捜検察の語られざる真相

宮本雅史『歪んだ正義―特捜検察の語られざる真相』(角川文庫)

著者は、産経新聞でながらく司法担当記者をしていた。1993年には、ゼネコン汚職のスクープで新聞協会賞を受賞するほどの敏腕記者だった。

しかし、その記者が、東京地検特捜部の捜査の「不自然さ」に気がつく。著者は、造船疑獄事件、ロッキード事件、東京佐川急便事件の三つの転換期を経て、特捜検察の正義は歪められてきたと結論づけた。本書は、特捜検察の「歪んだ正義」を、膨大な裁判資料や当事者のインタビューで検証したものである。

本書が書かれたのは、2003年であるが、ここで提起された問題は、いまなお重要な問いを特捜検察に投げかけていることは言うまでもない。


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