2012.08.17

▽「本当のこと」を伝えない日本の新聞

マーティン・ファクラー『「本当のこと」を伝えない日本の新聞』(双葉新書)

著者のマーティン・ファクラーは、ニューヨーク・タイムズの東京支局長。1996年からブルームバーグやAP通信などの東京支局で記者として活躍してきた。

そのファクラーが、自身の体験を踏まえて、日本の新聞がいかに「本当のこと」を伝えないかを綴っていく。

本書で批判されているのは、3.11をめぐる大手紙記者の取材や報道、記者クラブの閉鎖性、新聞社と取材対象との距離の取り方や誤報や捏造への対処の日米の違いなど。

ジャーナリストの上杉隆が、これまで主張してきたことと似通っていますが、まあ、同じニューヨーク・タイムズで働いていたからなのでしょう(笑)。

あと、著者は、ルパート・マードックが買収したことでウォールストリートジャーナルの経営が救われたと紹介していますが、マードック買収後の同紙は、ずっとピュリッツァー賞を逃し続けるなど、記事の質の劣化が激しいのですけどね……。

[参考]マードック帝国の落日
http://thelightoflondon.txt-nifty.com/blog/2011/07/post-f736.html


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