2013.04.06

▽『塀の上を走れ』――田原総一朗自伝

田原総一朗『塀の上を走れ――田原総一朗自伝』(講談社)

田原総一朗といえば、毎週のようにテレビや週刊誌に登場しているものの、いったい何者なんだ? ということは、あまりよく知られていない。

本書は、その田原総一朗の自伝であるが、まあ、いろいろなことにチャレンジを続けてきた人だということはよくわかる。

興味深いのは、税制問題を追及する報道によって橋本龍太郎を退陣に追い込んだ後の述懐。

《私はそれまで、権力を過大評価していた。私だけでなく、左翼はだいたい権力を評価しすぎる嫌いがある。権力というのは、こちらが真っ向から批判すれば、何か別のアイデアを出してくるものだと思っていた。ところが、アイデアが出るどころか、首相自身が倒れてしまう。……これが転換点となって、私は自分の生き方を修正する。ただ権力を批判するのではなく、こちらからも対案を出すことにしたのだ。》(p.313)


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