2013.09.15

▽『鎮魂』――さらば、愛しの山口組

盛力健児『鎮魂 ~さらば、愛しの山口組』(宝島社)

元暴力団員である著者が、山口組の内情について語ったもの。

ここでは、記憶に残っている二つの事件についての記述を紹介したい。

●1996年7月10日 京都府の理髪店で中野太郎・中野会会長(五代目山口組若頭補佐・当時)らが銃撃される。しかしボディガードが応戦したため、襲撃犯のうち二名が射殺され、中野会長は無傷だった。

その後、山口組と襲撃した会津小鉄会は手打ち。このスピード和解について著者は、

《山口組が(中野襲撃を)了承しとったからですよ。あの散髪屋の(中野襲撃)事件は、宅見が会津にやらせよったんや。宅見が仕組んだんですよ。》(p.203)

●1997年8月28日 神戸市のホテルで宅見勝・山口組若頭(当時)らが銃撃され、宅見と流れ弾に当たった医師が死亡。山口組は、襲撃した中野会を「絶縁」し、中野会は、2005年に解散した。

2005年6月に、山口組内でクーデターが起きた。

《五代目は中野(太郎・中野会長)が宅見(勝・若頭)を殺すのをどこかの時点で“了承”しとった。弘道会はその証拠をつかみよったんや。》(p.246)

[目次]
第1章 大阪戦争
第2章 報復
第3章 血統書つきの野良犬
第4章 山健三羽カラス
第5章 懲役16年
第6章 出所
第7章 「宅見若頭暗殺事件」の深淵
第8章 「クーデター」の真相
第9章 さらば、山口組


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