2013.09.06

▽「イタリア」誕生の物語

藤澤房俊『「イタリア」誕生の物語』(講談社選書メチエ)

現在のイタリアが誕生したのは1861年である。

これは日本の明治維新のわずか七年前の出来事にすぎない。当時の世界は、それぞれが国民国家を生み出すプロセスのまっただ中にあったのだ。

統一される前のイタリア半島には、サルディーニャ公国、ジェノヴァ共和国、ヴェネツィア共和国、モデナ公国、パルマ公国、トスカーナ大公国、教会国家、ナポリ王国、ミラノ公国などがあった。

統一後のイタリアは立憲君主制としてスタートしたが、ファシスト政権を経て、現在は共和制となっている(イタリアは政権が安定しないことでも有名なんですけどね)。

本書は、「リソルジメント」と呼ばれるイタリア統一運動をヨーロッパの国際関係と絡めつつ描いた力作である。イタリアの地名などに通暁していないと、ちょっとわかりにくいかな、と思われる点もありますが……。

[目次]
第1章 「自由の木の酸っぱいけれども甘い果実を味わった最初の国」―一七九六~一七九九年
第2章 皇帝ナポレオンのイタリア支配―一八〇〇~一八一四年
第3章 不安定な王政復古体制
第4章 秘密結社運動から政党の運動へ
第5章 革命ではなく改革を目指した穏和派
第6章 イタリアの長い「一八四八年革命」
第7章 リソルジメントの国際化
第8章 職人的なイタリア統一
第9章 半島の名前から民族の名前となったイタリア
第10章 「クォー・ヴァディス、イタリア」―「おわりに」にかえて


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