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2013年10月

2013.10.19

▽金爆とは――『評伝 ゴールデンボンバー』

川久保孝一『評伝 ゴールデンボンバー』(アールズ出版)

私がゴールデンボンバー(通称「金爆」)について知ったのは、割と、最近のこと。それも、T.M.レボリューションこと西川貴教が、任天堂WiiのTVCMとしてゴールデンボンバーの曲を歌っている動画を見たのがきっかけ(これもだいぶタイムラグがある)。

その歌「女々しくて」は、なんと2012年から2013年にかけてカラオケランキング上位をつねに占めていたらしい(知らんかった)。

しかも、ゴールデンボンバーのボーカル鬼龍院翔は、「仮面ライダーウィザード」のオープニング曲も歌っていた(こっちは知っていたが結びつかなかった)。

さらに、このゴールデンボンバーは、演奏している振りをしてるだけのエアバンドなんだそうだ(な、なんだってー)。

さらに、吉本NSC出身でお笑い志望だったこともあり、2009年からはニコニコ動画におもしろ動画を投稿していて知る人ぞ知る存在だったらしい(ニコ動は初期からユーザーだったけど、これもまったく知らんかった)。

さらに、「女々しくて」のヒットは、セルフパロディ版の「眠たくて」がテレビCMに使われたことがきっかけだっそうだ(ま~ったく知らんかった)。

というわけで、私は、金爆のいない世界から来たようです。これだけ情報の流通が自由な時代に、こんなこともあるんですね(笑)。

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▽堀潤ミーツNHK

堀潤『僕がメディアで伝えたいこと』(講談社現代新書)

堀潤という異色のアナウンサーがNHKに入局してから辞めるまでの紆余曲折を綴ったもの。

もともとはアナウンサーよりも週刊誌の記者を志望していたこともあって、いくつかの事件取材ではスクープもものにしている。

しかし、福島原発事故におけるNHKの報道のありようや、その後に留学したアメリカで自主製作したドキュメンタリー映画などのトラブルをきっかけに、NHKを辞めてしまう。

ジャーナリストとしての資質の高さも伺える堀潤の明日はどっちだ?

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2013.10.18

▽『自民党と公務員制度改革』

塙和也『自民党と公務員制度改革』(白水社)

《公務員制度改革のような多様な利害が絡み、抵抗勢力が自らの足元の官僚機構である場合、いくら渡辺や甘利などの行革相が奮闘しても、法案の成立という大事までは成し得ない。繰り返しになるが、中曽根や橋本の行革も首相自身のリーダーシップによって成し遂げられている。……不況時の経済対策のような誰もがその必要性を認識する政策を打つことは官僚の抵抗という点では摩擦は少ない。首相の力量はまさに、公務員改革のような分野においてこそ「最終裁定者・総合調整者」として問われるのである。》(p.291)

本書は、自民党による公務員制度改革に焦点をあてたものであり、福田、麻生と続く二つの政権において、それぞれの行革相であった渡辺喜美と甘利明の行動にスポットを当てたものである。

福田政権の2008年に設置された「内閣官房国家公務員制度改革推進本部」は、五年後の2013年7月に、公務員改革の成果をあげることなく設置期限切れで廃止された。

まさに、抵抗勢力おそるべしである。

[目次]
序章 三年坂
第一章 日暮里
第二章 修正協議
第三章 10森
第四章 投げ出し
第五章 内閣人事局
第六章 人事院
第七章 離党と政令
第八章 格付
第九章 公務員政局
第十章 十二兆円
第十一章 幻の法律案
終章 厚労省大臣室
あとがき/参考文献/資料集

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2013.10.17

▽『原発事故と科学的方法』

牧野淳一郎『原発事故と科学的方法』(岩波科学ライブラリー)

《当時の私の気分を振り返ってみると,現実に起こるはずのない悪夢の中にいるような気がしていました.この悪夢は少なくとも三重のものでした.最初は,起こってほしくなかった原発の重大事故,第二は,東京電力と政府の発表,マスコミでの報道や解説が事態をまったく過小評価するものであったこと,第三は,知人の物理系などの研究者を含めて,ネット上での論調のほとんどがこの過小評価を支持し,客観的な現実認識をこばむもののように見えたことです.》(p.9)

本書は、天文学を専門とする著者が、福島原発事故当時に、twitterやウェブサイトに書いたものを再構成したものである。

原子力発電や過去に起きた事故に関する基礎的な知識と、当時得られたデータから、福島原発事故の推移や放射性物質拡散の予想など行った記録であり、結果としてみれば著者の推定はおおむね当たっていたことがわかる。

「科学的方法」とは何かということを改めて教えてくれる一冊である。

[目次]
序章 3.11から最初の一週間―三重の悪夢のなかで
第1章 原発事故の規模―自分で考えるための科学的方法
第2章 事故のシミュレーションはなされていた―まかり通った大嘘
第3章 専門家も政府も、みんな間違えた?―あるいは知っていて黙っていた?
第4章 原子力発電という巨大リスク
第5章 福島原発事故の健康影響をどう考え、それにどう対応するか
結びに

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