2013.10.18

▽『自民党と公務員制度改革』

塙和也『自民党と公務員制度改革』(白水社)

《公務員制度改革のような多様な利害が絡み、抵抗勢力が自らの足元の官僚機構である場合、いくら渡辺や甘利などの行革相が奮闘しても、法案の成立という大事までは成し得ない。繰り返しになるが、中曽根や橋本の行革も首相自身のリーダーシップによって成し遂げられている。……不況時の経済対策のような誰もがその必要性を認識する政策を打つことは官僚の抵抗という点では摩擦は少ない。首相の力量はまさに、公務員改革のような分野においてこそ「最終裁定者・総合調整者」として問われるのである。》(p.291)

本書は、自民党による公務員制度改革に焦点をあてたものであり、福田、麻生と続く二つの政権において、それぞれの行革相であった渡辺喜美と甘利明の行動にスポットを当てたものである。

福田政権の2008年に設置された「内閣官房国家公務員制度改革推進本部」は、五年後の2013年7月に、公務員改革の成果をあげることなく設置期限切れで廃止された。

まさに、抵抗勢力おそるべしである。

[目次]
序章 三年坂
第一章 日暮里
第二章 修正協議
第三章 10森
第四章 投げ出し
第五章 内閣人事局
第六章 人事院
第七章 離党と政令
第八章 格付
第九章 公務員政局
第十章 十二兆円
第十一章 幻の法律案
終章 厚労省大臣室
あとがき/参考文献/資料集


|

書評」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/536877/58415936

この記事へのトラックバック一覧です: ▽『自民党と公務員制度改革』:

« ▽『原発事故と科学的方法』 | トップページ | ▽堀潤ミーツNHK »